今回もこちらの記事を見にきていただき、ありがとうございます!
そして、初めて本記事を見にきていただいた方、ありがとうございます!
この記事は連載となっておりまして、本日2回目となります。
前回の記事は「スイミングと発達障害について(1)スイミングの効果と習得方法」です。
発達障害を持つお子さんがスイミングを習いたいと思った時にどのような方法があるのか、スイミングは発達障害の改善につながるのかを書かせていただいています。
こちらを先にご覧いただくと、これからお伝えする内容がよりわかりやすくなるので、是非、ご覧くださいね♪
では、今回はスイミングを親が教えるやり方についてお伝えしたいなと思います。
前回もお伝えしたのですが、例え、教える側の親御さんが泳げなくても大丈夫です!!
ただし、知識だけは持っていただきたいのです。
素人が教えることで、おそらく一番心配されている事といえば
「変なクセがつくんじゃない?!」
もちろん、見よう見まねでの泳ぎ方を教えることでその様な弊害はでます。
いきなり、クロールなどの泳ぎ方から教えるなどということは、やめましょう!
では、「何から教えるの?」
順番にお伝えしていきたいと思いますので、ぜひ続きをご覧ください♪
スイミングと発達障害について(2)親が教える初級編!基本の”キ”
どんなスポーツにも、基本があります。
そして、基本をしっかり習得した後に、その基本を大事にしながら技の習得をしていくと思います。
スイミングの基本の”キ”とは、プールに楽しく入れることです!
- 「プールに入ることは楽しい!!」と思わせること
- 不安感を取り除いてあげること
当たり前のことと思われるかもしれませんが、これはとても大事なことなんです!
プールに入ることを不安に感じるお子さんがいらっしゃいます。
特に脳に特性があり、人一倍敏感で不安を感じるお子さんは、私達が思う以上にプールに入ることに強い恐怖を感じてしまうかもしれません。
もしかしたら、何かの水圧が痛みと感じてしまっているかもしれません。
そのあたりを、しっかり見て判断してあげることが重要になってきます。
もし、無理に入らせることを続けるとどうなると思いますか?
プール=不安→辛い→恐怖→泳ぎたくない
となり、泳ぎを教える以前の問題となってしまいます。
「うちの子も最初はめちゃくちゃ泣いてたよ。」
「最初は泣く子が多いよ!そのうち慣れるから大丈夫だよ!」
「みんな一緒だよ。」
気が付くとあれだけ泣いていた子が、楽しそうに泳いでいる・・・
発達障害のお母さんの心の揺れ・・・
迷われると思いますが、不安感によるものか、感覚過敏によるものなのかで判断して対応をしてあげてください。
理由がわからないまま、そのうち慣れると無理やりプールに入らせることだけは、やめて欲しいなと思います。
子供の頃にプールに対しての強い嫌悪感を持ってしまうと、大人になってもトラウマという形で残り続け、泳ぎの習得が難しくなる可能性も出てきますよ。
最初のアプローチの部分で「興味を持たせる」「好きにさせる」ことに成功したら9割方、泳がせることに成功したと言っても過言ではないです。
それほど、最初のアプローチは重要だと、私は思います。
特性があるない関係なく、子どもが好きなことや楽しいことに向けるパワーは凄いと思いませんか?
好きこそものの上手なれで、興味を持たせることが何よりの上達の秘訣です!!
特に脳に特性があるお子さんの好きなことに対する集中力は、予想を超える凄さを感じます!
その集中力があるからこそ、思いもつかないような発見や発明であったり、すごい記録をうちだすのではないのでしょうか。
よく、それを過集中といわれ、あまり良くないイメージばかりを持たれていることが多いと思います。
しかし、私は・・・
1つの物事を極める究極の能力だと思っています。
たしかに、膨大なパワーを一気に放出するので、寝食を忘れて倒れるまで続けたりなど本人の心身に不調をきたす可能性があります。
一気に吹き出た強力なパワーを押さえることは自分一人では難しいので、周りの人にONになっているスイッチをOFFにしてもらう手助けが必要になるかもしれません。
しかし、興味を持って行う時の吸収率や取り組み方は、真似しようにもできない凄さです!
そうなれば、何かを教えるにあたり、本人が興味さえ抱いてくれたら凄まじい能力を発揮する可能性もあります。
ただし、スイミングを教える時には注意点もありますので、次はそちらをお伝えしたいと思います。
ぜひ、続きをご覧ください!
親が教える時の注意点とは
まずは、安全に配慮して事前に準備することが必要です。
1.プールに入る前には、必ず体調のチェックをしましょう!
行きたくないと癇癪をおこす場合、体調が思わしくないけれど、それを上手く言葉にできず癇癪という形で表すことがあります。
また、発達障害の子は疲れやすいという面がありますので、疲れて行きたくないという場合も無理をさせないようにしましょう。
2.プールに入る前に、必ず準備体操をしましょう!
- 足を前後に大きく開いて、交互にアキレス腱をしっかりと伸ばしましょう。
- 両足を揃えて屈伸運動をし、膝の裏をしっかりと伸ばしましょう。
- 肩甲骨を回しましょう。
- 両手両足をブラブラさせましょう。
- 力を抜いて数回ジャンプしましょう。
3.プールに入る前にトイレに行きましょう!
身体が冷えたり、血液循環がよくなるので、トイレが近くなりがちです。
練習途中にも声をかけてあげてくださいね。
4.室内プールの中でも熱中症になります!
練習時間が長くなる場合や激しい練習をする場合は、適度な休憩と水分補給をしてください。
5.異変に注意!
マンツーマンですので、何かあればすぐに対応はしやすいです。
しかし、水中からなかなか顔をあげない、潜ったまま出てこない、同じ場所から動かない、浮き具の下でジタバタしているなどの異変があれば、すぐ救助してください。
また、監視員の方がいると思いますので知らせてください。
次は、不安感が強い子にプールへ入らせるための具体的な方法をお伝えしたいと思います。
もし、すでにプールに入る事が出来ているお子さんだとしても、一度、本記事を読んでいただいて、お子さんがどのような状態でプールに通われているのかを再度考えていただく機会になれば良いなと思います。
スイミングの習得の仕方がかわるかもしれませんよ!
ぜひ、続きをご覧ください!
不安感が強い子をプールに入らせる方法とは
最初は足がつく方が安心できるので、浅いプールがあれば、そこから始めましょう。
親御さんが抱っこをしたまま、一緒にプールに入ってあげてください。
- 少しずつ親御さんの身体から、離していく
- プールに中で一緒に遊び、緊張をほぐしていく
- 遊びながら、少しずつ顔に水をかける
それでも、お子さんがどこか不安そう・・・
プールに入ることを拒否したら
抱っこされていても不安感が強い場合は、入水すること自体を嫌がるかもしれません。
そんな時は、無理に入れなくても大丈夫です。
お子さんのペースに合わせて、徐々に慣らしていきましょう。
- プールサイドで遊ばせる
- 徐々にプールのそばに誘導して、身体にプールの水をかける
- プールサイドに腰掛けさせて、自由にバタ足をさせる(親御さんはプールの中)
- 足から順に慣れさせながら、プールにいれる(抱っこしたまま入ってもOK)
- 遊びながら、少しずつ様子をみながら、顔に水をかけてみてください
不安感の強さは一人一人違います。
最初はプールに入れなくても、まずはプールに来ることを楽しみにできるようにしたいですね。
続いては、感覚過敏を持つお子さんについてです。
感覚過敏を持つ子をプールに入らせる方法とは
まず初めに、感覚過敏について簡単に説明させていいただきたいと思います。
感覚過敏とは、病気ではなく症状のことを表しています。
感覚過敏=発達障害ではありません。
「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」などの感覚が、生活に支障をきたすほどの刺激を感じてしまい、時には痛みとさえ感じてしまいます。
同じ感覚過敏を持っていたとしても、人により感じる度合いも種類も違いますし、複数重複している場合もあります。
努力不足ではありません。
我慢が足りない訳でもありません。
例えばアレルギーも身体を守るための免疫が過剰反応することによって様々な症状がおこりますよね。
アレルギー体質の人に、元になるアレルギー物質を目の前にしているのに
「くしゃみを出すな!鼻水を出すな!症状をだすな!我慢と努力が足りないんだ!!」
とは・・言いませんよね。
感覚過敏の症状は、ストレスや体調によっても出方が変わってきます。
安心できる環境下だと、症状が和らいだりもします。
「大人になったら症状が軽くなった!」という方もいらっしゃいます。
このように、なるべくストレスをかけずに安心できる環境づくりをしてあげることで、お子さんの感覚過敏の症状を和らげることが可能です。
「泳げるようにしてあげたい!」
と思った場合、その子の症状を理解し安心できる環境を整えてあげること、そして、無理をさせずに少しずつ進めて行くことで、泳ぎを習得させる事は可能です!
次は、プールでどんな感覚過敏が出ることがあるのかをお伝えしたいと思います。
感覚過敏の症状が出てしまう原因とは
まずは、お子さんが過敏に感じとるものを特定しないといけません。
特定できたら、対策をしていきましょう。
嗅覚、聴覚、触覚、など下記のような例が多いと思います。
- 塩素の匂いが辛い→スイミング用のノーズクリップを使用する
- ゴーグルをはめた感触が辛い→水中で目を開ける水慣れの時期はしなくて良い
- 水圧が痛い→プールの前後に浴びるシャワーが痛いと感じている可能性もあるため配慮する
- レッスンしている子供達やコーチの声が辛い→スイミング用の耳栓をする など
誰よりも子供の状態をわかっていて、誰よりも安心感を与えられるのは、親御さんです。
先ずは、お子さんに安心と泳ぐことの楽しさを教えてあげてくださいね。
それから、スイミングの基礎となる基本姿勢をしっかり教えて、土台を作ってあげることが大切です。
ところで、アテネと北京オリンピックで100mと200m共に、平泳ぎで金メダル!そして世界新記録をたたき出した北島康介さんをご存じですか?
私はそのオリンピック時、テレビの前ですごい声援を送っていました!
見たのはビデオ放送だったんですけどね♪
実は北京オリンピックの前に、北島康介さんは、ある泳ぎの基礎的な部分の重要性に気づき修正をしたのだそうです!
その結果、金メダルと世界新記録を手繰り寄せることができました!
その重要な基礎部分の習得方法も「スイミングと発達障害について(3)」にて詳しくお伝えしたいと思います!
そちらの記事について、詳しくは最後に記載があります♪
スイミングと発達障害について(2)親が教えるやり方とは? まとめ
前回の続きとして、例え泳げなくても・・・
「子供に泳ぎの基本となるものは教えられる!」
「その方法とは?」
とのことで、まずは親が教えるスイミングの基本の”キ”のご紹介をさせていただきました。
スイミングと発達障害について(2)親が教える初級編!基本の”キ”
泳ぎを教える前に、プールに対しての安心感と興味を持たせてあげることがスイミング習得の鍵です。
【親が教える時の注意点とは】
子供と、教える親御さんご自身の体調を無視しず、無理はしないようにしましょう。
プールの前には準備体操やトイレをすませましょう。
適度な休憩や水分補給を忘れずにしましょう。
お子さんの様子をしっかりみながら、練習を進めていきましょう。
【不安感が強い子をプールに入らせる方法とは】
浅いプールから慣らしましょう。
例えプールに入れなくても、楽しくプールに来れるようにすることから始めましょう。
【感覚過敏を持つ子をプールに入らせる方法とは】
感覚過敏は病気ではなく、症状です。
過敏に反応するものの原因を特定し、対処方法を考えましょう。
例え、親御さん自身が泳ぎが苦手でも、このように、スイミングの一番大事な部分を教えてあげることができます。
安心感と興味。
この二つは、特に脳に特性がある子にはとてつもないパワーを生み出す源となると思います。
脳に特性がある、凸凹がある・・・
何かが違う・・・
世の中に生きづらさを感じた時に思うこと・・・
(周りの子はできるのに・・・。)
(一生懸命やっているのに・・・。)
なんで自分はできないの?
なんでこの子はできないの?
わかった・・・
自分は・・・
この子は・・・
能力が低いんだ・・・。
違います!!
周りの子はできるのに・・・
➡多数派の脳の得意なことなので、多数派はできてあたりまえです。
一生懸命やっているのに・・・
➡少数派の脳は、それを得意としていないだけです。
なんで自分はできないの?
なんでこの子はできないの?
➡多数派の得意とするやり方であって、少数派の脳の得意なやり方ではないだけです。
わかった・・・
自分は・・・
この子は・・・
能力が低いんだ・・・。
➡決して能力が低いのではなく、脳の使い方が違うだけです。
お子さんには、出来なかったことではなく、少しでも出来たことをたくさん褒めてあげてくださいね!
次回は「これだけはしっかり教えたい5つの基本」をお伝えできればと思っています。
4泳法を習得しやすくするためにも、速く泳ぐためにも必ずマスターして欲しいものがあります!!
次の記事では、北島康介さんが金メダルをとった北京オリンピックの際に見直したといわれる、泳ぎの重要な基礎部分の習得方法と合わせて詳しくご紹介いたします。
ぜひ「スイミングと発達障害について(3)」の記事を続いてご覧くださいね!
この記事が、ほんの少しでもお役にたてることがあれば、とても嬉しく思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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