いっときのブームが去り、今となっては文化になりつつある『ヨガ』。
日本国内ではヨガを楽しむ人とともに、ヨガインストラクター養成スクールの門を叩く人も増えています。
実は私もその一人。
ヨガの魅力にハマり、2012年に『全米ヨガアライアンス200時間(RYT200)』を取得しました。
現在は、ヨガスクールのスタッフとして、レッスンを行ったり、RYT200養成講座の講師を担当したりしています。
さて、これまでに講師としてたくさんの生徒さんと接する中で、このような悩みを抱える人が多いことがわかりました。
「実際にRYT200を取得したけれど、履歴書の書き方がわからない」
「RYT200以外、何を履歴書に書けば良いのか悩んでいる」
RYT200は、ヨガインストラクターを目指すなら取得して当たり前の資格といっても過言ではありません。
そのため、この資格以外に何をPRすれば良いのか、わからない人が多かったのです。
「RYT200を取得したけれど、採用担当者の目に留まる履歴書の書き方を知りたい!」
今回は、そんなあなたのために、ライバルに差をつける履歴書の書き方のヒントを伝授します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
全米ヨガアライアンス200時間(RYT200)の履歴書への書き方
まず、『全米ヨガアライアンス200時間(RYT200)』という資格名の記載方法についてお伝えします。
結論から言うと、全米ヨガアライアンスに関しては協会名は省略して問題ありません。
履歴書の「資格・免許」の欄には、以下のように資格名だけを記載しましょう。
- RYT200
- RYT500
- ERYT200
- ERYT500
- RPYT
ただし、全米ヨガアライアンスにRYT200の登録をしていない場合は、資格名のみを書くのは禁止されています。
その場合は「RYT200コース修了」と書くようにしましょう。
この他にも、国内外にはスクール独自のヨガインストラクター資格があります。
取得したすべての資格ではなく、応募先に必要な資格名だけを書いた方が無難です。
なぜなら、短い日数や時間で取得できたり、卒業試験をしなくても取れるような資格を書くことで「指導レベルが低い」と判断されがちになってしまうからです。
ただし、ヨガ業界で有名な指導者を師事していれば立派なPRポイントになります。
誰に何を教わったのか(何の講座を修了したのか)を記載することが大切です。
志望動機に盛り込むべき4つのポイント
資格以外でライバルに差をつけるなら、志望動機と自己PRを練ることが最重要ポイント!
ここではまず『志望動機』の書き方をご紹介します。
志望動機については、シンプルに「ヨガが好きだから」と言いたいところ。
しかし、それだけでは熱意が伝わりにくく選考から漏れてしまう可能性があります。
熱意が伝わる志望動機にするために、大きく分けて次の4つのポイントを盛り込むことが大切です。
- ヨガに出会ったきっかけ
- ヨガへの想い
- なぜヨガインストラクターになりたい(なった)のか
- そのスタジオを選んだ理由
どういうことを書けば良いのか、順を追って一緒に見ていきましょう。
ヨガに出会ったきっかけ
最初に、ヨガに出会ったきっかけを書きましょう。
「ダイエットをしたくてはじめました」
「体質を改善したいと思ったことがきっかけです」
「憧れのあの人のようになりたいと思い、ヨガをはじめました」
など、理由は人それぞれなので誤魔化すことなく素直に書きましょう。
一度初心に帰って、ヨガとの出会いを思い出してみてくださいね。
ヨガへの想い
次に、ヨガへの想いや気づきを盛り込みます。
歴史が古いヨガは、学べば学ぶほど奥深いです。
- ヨガの練習でどのような効果を感じているか
- アーサナ(ポーズ)や瞑想の練習を通して得た気づき
この2つを盛り込むと、あなたらしい志望動機を書くことができますよ。
「ヨガの練習で身体の調子が良くなり、心が安定するようになりました」
「ポーズの練習を通して自分と向き合い、人と比べて落ち込むことが少なくなりました」
というように、普段から感じていることを採用担当者に伝えましょう。
なぜヨガインストラクターになりたい(なった)のか
ヨガは「今、ここにいる自分」を認識して、自分自身を受け入れる修行のようなもの。
ヨガが好きなだけなら、趣味の範囲で十分なはずです。
だからこそ、志望動機には、なぜヨガインストラクターになりたいのか、もしくはなったのかを必ず書きましょう。
なかなか思い浮かばない場合もありますよね。
そんな時はこの3つを見つめなおして、どのようなインストラクターになりたいかをイメージしてみてください。
- ヨガの何が好きなのか
- ヨガのどの部分が魅力的に感じるのか
- ヨガを通して何を生徒さんに伝えたいのか
改めてヨガと向き合うことで、より内容が深い志望動機になります。
そのスタジオを選んだ理由
数あるヨガスタジオからなぜそのスタジオを志望したのかを詳しく書きましょう。
スタジオによって
- さまざまな流派のクラスを展開している
- リラックス系のレッスンが多い
- 1クラスの生徒の人数が多い(または少ない)
など、雰囲気や特色が異なり、求められるインストラクター像も異なります。
志望するスタジオについて事前にしっかりリサーチすることが大切です。
極端な例ですが、少人数制で一人ひとりとじっくり向き合うことを得意とするスタジオに対して書くとします。
「1クラスの生徒さんの人数が多いので、自分の経験を活かすことができると感じました。」と書いてしまっては元も子もありません。
この場合「生徒さん一人ひとりにじっくり向き合えるのが魅力に感じました。」と書くと良いです。
そのスタジオがインストラクターに求めていることは何かをくみ取って、なぜそのスタジオを選んだのかを書きましょう。
自己PRに欠かすことのできない4つのポイント
志望動機と同じくらい、自己PRも重要ですよ。
ヨガインストラクターは人前に立って話す仕事で、自己紹介を行う機会がとても多いです。
そのため、話すときの雰囲気や印象もチェックされています。
スムーズに受け答えができるよう入念に準備をしましょう。
自己PRでおさえておきたいポイントは次の4つです。
- 接客が好き
- 指導経験
- 指導する時に意識していること
- ヨガの指導以外で持っている知識やスキル
自分が持ち合わせている強みを、実体験を交えながらPRすることが大切です。
それでは、各ポイントの詳細を順番にチェックしていきましょう。
接客が好き
ヨガインストラクターは、ポーズのインストラクションはもちろん、生徒さんとの信頼関係を築くことも仕事の一つです。
- なにげない日常会話をして生徒さんの緊張をほぐす
- 生徒さんのキャラクターを把握する
- 生徒さんの悩みや身体の調子をヒアリングする
など、レッスンの時間以外にも生徒さんとコミュニケーションをとることがとても多いです。
レッスンには、さまざまはタイプの生徒さんが参加します。
また、スタジオの責任者や他のインストラクターと接する機会も多いです。
それをふまえて、以下の2点を自己PRに盛り込みましょう。
- 「人と接することが好き」「接客が好き」
- どんな人とでもコミュニケーションをとることができる
指導経験
指導経験者は即戦力とみなされ、内定確率が上がることもあります。
ヨガの指導経験が無くても、アルバイトや前職でなんらかの指導をしたことがあれば必ずPRしましょう。
人への指導は経験とスキルが必要なので強みになりますよ。
指導する時に意識していること
もしあなたに指導経験がある場合、どのようなことに気を付けているかを盛り込むと、より説得力のある自己PRになります。
- 相手の表情を見る
- 相手の状況を把握する
- 理解度を確認する
- 相手のタイプに合わせて言い回しを変える
など、目の前に散りばめられた情報を頭の中で処理して指導するのがヨガインストラクターです。
これは、ヨガインストラクターに限らず、どの仕事でも当てはまるポイントなので、普段からどんなことを意識して仕事をしているのかをPRしましょう。
ヨガの指導以外で持っている知識やスキル
ヨガの指導(RYT200)以外に持っているスキルや、どんな知識があるかも強みになります。
例えば、人と接するスキルでいうと、理学療法士の資格と実務経験や、フィットネスクラブのインストラクター、美容関連の接客など。
知識面では、アーユルヴェーダや瞑想、ダイエットや食生活アドバイザーなどです。
心と身体の健康を、ヨガ以外の視点から見ることができるかどうかのアピールに繋がります。
理由は、生徒さんが抱えている悩みを解決するために、あなたの知識をヨガに絡める必要があるからです。
ヨガだけで解決しようとすると精神論に偏りがちになるので、生徒さんが離れていく場合があります。
ヨガ以外の知識を持っておくと、理論的な説明ができるので生徒さんも納得し、あなたについてきてくれますよ。
RYT200を活かす履歴書の書き方|まとめ
『全米ヨガアライアンス200時間(RYT200)』は世界共通の資格で、ヨガのことをしっかり勉強した証です。
だからこそ、ヨガインストラクターの求人の多くは、応募条件としてRYT200を修了していることが含まれています。
RYT200で得た知識と技術をベースに、志望動機と自己PRであなたらしさを採用担当者に伝えましょう!
履歴書の書き方をまとめると・・・
「資格・免許」の欄には、RYT200と書く。
志望動機に盛り込むポイント
- ヨガに出会ったきっかけ
- ヨガへの想い
- なぜヨガインストラクターになりたい(なった)のか
- そのスタジオを選んだ理由
自己PRで必ず入れたいポイント
- 接客が好き
- 指導経験
- 指導する時に意識していること
- ヨガの指導以外で持っている知識やスキル
「良く見せよう!」と背伸びをせず、素直な気持ちで履歴書を書きましょう。
これまであなたが積み上げてきた経験と、ヨガの練習で感じたり学んだりしたことは、あなただけのもの!
ポイントさえおさえれば、あなたの魅力がきちんと伝わる履歴書になるので自信を持ってくださいね。
履歴書ができあがったら、いよいよ面接の練習です。
履歴書に書いた志望動機と自己PRについて、明るくハキハキと話せるように準備しましょう。
自分がどのように見えるか、動画に撮って確認するのがおすすめです。
準備さえしっかり行っておけば大丈夫!
肩の力を抜いて、いつも通りのあなたで面接に挑んでくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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コメントはこちらからどうぞ
コメント一覧 (1件)
ばばゆみさん、執筆お疲れ様です♪
1記事目とは思えないボリュームと質にびっくりいたしました(^^)
私は不勉強で「ヨガ資格」や「RYT200」についてはあまり知らなかったのですが、楽しくあっという間に最後まで読んでしまいました♪
ヨガの資格と履歴書への書き方、アピールポイントの紹介…ではあるのですが、他の資格にも当てはまりそうなアドバイスばかりで、ついついたくさんメモを取ることにφ(..)メモメモ
私もちょっとヨガに興味が出てきました!
素敵な記事をありがとうございます。