踏み台昇降運動と聞いて、ただ踏み台を昇り降りするだけの地味な運動だと思っていませんか?
実は、このただ昇り降りする運動にも続けるとすごい効果があるのです。
この記事では、続けることで期待できる体の変化や、効果を高めるコツなどについてご紹介します。
ぜひ、ご自宅で踏み台昇降運動を気軽に始めてみてくださいね。
踏み台昇降運動は何分くらいで効果が出るの?
踏み台昇降運動は、1日に20分以上行うと脂肪燃焼効果が高まるといわれています。
なぜなら踏み台昇降運動はジョギングや水泳、ウォーキングなどと同じ有酸素運動の仲間で、少〜中程度の負荷を体に継続的にかけていく運動だからです。
有酸素運動は筋肉を収縮させる際、酸素を使いながら、筋肉を動かすエネルギーとなる体脂肪を燃焼します。
体脂肪がエネルギーとして使われ始めるのは20分以上たったころからなので、ダイエット効果を期待して行う場合は、20分以上行うことが望ましいといえます。
ただしここでいう20分以上というのは、1回で20分以上というわけではなく、1日の合計で20分程度を行うことでも効果は期待できます。
実際に普段運動習慣がない筆者も体験してみたところ、はじめはいきなり連続して20分を行うことは、かなりきついと感じました。
個人差もありますが、最初のうちは1回あたりの時間を短くして、5分を4回とか、10分を2回とか無理のないペースで始めてみることをおすすめします。
また、厚生労働省の「成人を対象にした運動プログラム」では、息が弾むくらいの有酸素運動を週に2〜5回行うことをすすめています。
「毎日やらなきゃ」と考えず、週に2〜5回くらい行うことを目標としてまずは始めてみましょう。
踏み台昇降運動で期待できる効果とは
ここでは、踏み台昇降運動を続けるとどんな効果が期待できるのかと、消費できるカロリーについてご紹介していきます。
続けると体にどんな効果が期待できるか
踏み台昇降運動で期待できる効果は次の5つです。
- 骨盤周辺の複数の筋肉を鍛え、足腰の衰えを防ぐ
- 基礎代謝量がアップして冷え性緩和や、やせやすい体へとつながる
- 脳の神経伝達物質が増え、脳の活性化や精神の安定をもたらす
- 腕の振りをプラスすると肩こりの予防につながる
- 有酸素運動により血糖値の低下や脂肪減少効果が得られ、生活習慣病予防へとつながる
ダイエットや生活習慣病予防につながるだけでなく、脳の活性化にもなるなんて驚きですよね!
難しい運動ではないので、家族全員で気軽にチャレンジできるというのも魅力です。
消費できるカロリーはどれくらいなのか?
消費カロリーの計算では、一般的にメッツ(METS)を使った計算方法が用いられます。
メッツとは、運動や身体活動の強度の単位を表します。
静かに座っているような安静時を「1」として、それに比べて何倍のエネルギーを消費するかで、活動強度を表します。
計算式は、以下のようになります。
※参考資料
(引用:田中宏暁『スロージョギングで人生が変わる』廣済堂出版,2011年,89P)
一般的に、踏み台昇降運動で足を動かすペースは1分間に80ビート程度が推奨されています。
それを、上の参考資料にあてはめて計算してみましょう。
参考資料によると踏み台昇降運動の強さは、20cmの高さの台で1分間に80ビートのペースで行った場合、5メッツとなります。
例えば、体重が50kgの人の消費カロリーは以下の通りです。
消費カロリー = 1.05 × メッツ × 体重(kg)× 運動時間(時)なので、
1.05×5×50(kg)×1(時)=262.5キロカロリー
1時間あたり約263キロカロリーが消費されると計算できます。
それを1時間に5kmの速度の歩行と比べてみましょう。
参考資料によると1時間に5kmの歩行は4メッツとなり、それを計算式で計算すると、消費カロリーは210キロカロリーです。
よって踏み台昇降運動は、1時間あたりの消費カロリーでいえば、歩行よりも約53キロカロリー消費量が高いといえます。
踏み台昇降運動の事前準備
踏み台昇降運動を行うには、踏み台を用意する必要があります。
ここでは踏み台選びのコツと、踏み台以外であるといいものをご紹介していきます。
踏み台
踏み台は、高さが10~30cm程度のものを使用しましょう。
もしご自宅に階段があって、階段の高さや場所が踏み台昇降運動をするのに適している場合は、階段を使用することも可能です。
雑誌などを踏み台の高さでしっかり束ねて、滑らないように滑り止めシートをかぶせたものでも代用できます。
また、4,000円ほどで高さが調整できて滑り止め加工がついている専用の台も売られていますので、それを購入するのもいいでしょう。
踏み台選びのポイント
もし踏み台を購入される場合は、以下の点を参考にして選んでみてください。
- 体にかける負荷を変えられるように、高さが調節できるもの
- 台の縦幅が足のサイズよりも大きく、両足を踏み台の上にのせて立ったときに、横幅が狭いと感じないもの
- 滑り止め加工がついているもの
踏み台の形や高さも商品によってさまざまです。
高さ調節は、商品によっても異なりますが、10~25cmの間で調整できるものが多いです。
ご自身が使いやすいものをぜひ選んでくださいね。
踏み台以外であるといいもの
踏み台以外であるといいものもご紹介します。
- マット(床の傷防止や、音の響きを緩和するため)
- 滑り止め加工がついた靴下やトレーニングシューズ
- タイマー(何分行ったか確認するため)
これらは行う場所によっては必要がないものかもしれませんので、状況に合わせて判断してください。
また、リズムを一定に保って行う場合は、メトロノームもあると便利です。
踏み台昇降運動の基本となるやり方と効果を上げる3つのコツ
次に踏み台昇降運動の基本的なやり方と、効果を上げるコツを3つご紹介します。
ぜひ、参考にしてください。
基本的なやり方
- 背筋を伸ばして、踏み台の前に立ちます。
- 右、左どちらの足からでもいいですが、片足を踏み台の上にのせたあとにもう片方の足ものせます。
- 最初にのせたほうの足を床におろして、あとにのせたほうの足もおろします。
- 床に足をおろしたら、いったん足をそろえます。
足を1回動かしたら1カウントとし、1分間に80回足を動かすペースで1~4を繰り返します。
効果を上げる3つのコツ
次に、効果を上げるコツを3つご紹介します。
足を昇降するときに、腕も大きく振る。
腕の動きも加えると全身運動となり、下半身と上半身が同時に鍛えられます。
踏み台の高さを少し高めにして、体にかかる負荷を大きくする。
踏み台の高さは、高くなるほど体に負荷がかかり、消費カロリーや運動量を増やせます。
初めのうちは10cm程度の高さから始めて、慣れてきたら徐々に高さを上げて、負荷を大きくしていくのもおすすめです。
ただし長時間行うと、そのぶん体への負担も大きくなるので、無理がない範囲で調節してください。
呼吸を意識しながら行う。
片足を台に乗せるタイミングで息を吐き、両足を地面につけるタイミングで息を吸うことを意識して、体内にしっかりと酸素をとりいれましょう。
そうすることで、より有酸素運動の効果が高められ、脂肪燃焼効果や心肺機能向上が期待できます。
踏み台昇降運動は何分くらいで効果が出る?まずは気軽に始めてみよう!
踏み台昇降運動は、天気に左右されずに家の中でも気軽にできる有酸素運動です。
1日に合計20分程度を、週に2~5回程度続ければ、以下のような効果も期待できます。
- 足腰の衰え防止
- 冷え性緩和やダイエット効果
- 脳の活性化や精神の安定
- 肩こり防止
- 生活習慣病予防
続ければ体にいいことがたくさんあります。
ご自分のペースで行えるので、年代を問わずにご自宅で気軽に始められます。
ぜひ、この機会に踏み台昇降運動を始めてみませんか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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