近しい人を見送るということは、めったにあることではありませんよね。
でも、それだけに何をすればいいのかわからなくてバタバタしてしまうということもあります。
それ以外に、悩んでしまう部分もありますよね。
- 香典の額はどれくらいがいいのか
- 親族として供物(くもつ)をする必要があるのか
- どのような服装で参列すればいいのか
そこで、今回は香典や供物、服装などについてお伝えしようと思います。
マナー本を見れば掲載されていますし、インターネットで検索すればいろいろと出てくることはわかります。
それでも、そういったところでは触れられていないようなことをお伝えできればと思っています。
近しい方が亡くなってからの葬儀や事務処理についての流れをお伝えしているのはこちらです。
よろしければ参考にしてみてくださいね。
香典の額はどれくらいになる?
葬儀の時に一番気になることといえば、香典の額ではないでしょうか。
また、通夜と告別式のどちらで渡すのか、というのも気になるところでしょう。
今回、自分の経験もですが全日本冠婚葬祭互助協会というところが香典の額や渡すタイミングなどのアンケートを実施していたので、その結果をお伝えしますね。
引用:全日本冠婚葬祭互助協会
上のグラフが通夜と告別式のどちらで香典を渡すかということを地域別にまとめてあります。
下の表が香典の最多回答額と平均額になります。
このアンケート結果をみると、香典を持参するのは通夜の方が多くなっています。
もっとも地域によって考え方が違うので、「故人との最期の別れ」である告別式を重要だと考えている東北や四国では告別式に持参する場合が多いです。
そして、首都圏や近畿地方のような大都市圏のある地域では通夜に持参する場合が多いです。
近しい人を見送る場合⇒通夜も告別式も参列する。
職場の同僚や友人、知人の場合⇒通夜だけに参列する。
※友人、知人の場合でも両方参列することに問題はありません。
故人との最期の別れは告別式なので、友人の場合は告別式にも参列しますよ。
ここで読者様が気になっているのは香典に包む金額のことだと思います。
アンケート結果では親の場合は10万円、兄弟姉妹で3万円、祖父母やおじ・おばで1万円となっていました。
アンケートの結果だから、これだけ包んでいれば大丈夫。
そう思う気持ちはわかりますが、これは失敗のもとになりかねない考え方です。
どうしてか?
アンケートの金額は「最多回答額」なのです。
つまり、その金額よりも高額の香典を包んだ人もいる、ということです。
事実、私の義父が亡くなった時、二人いた姉はどちらも20万円を香典として包んできました。
アンケートの金額よりも明らかに高額ですよね。
また、親族の間で包む香典というのは、親族同士で決めている額というものがある場合もあります。
葬儀は突然なのであたふたしてしまうこともわかります。
金額がわからずに雑誌で見た金額だったから、インターネットで調べた金額だったからという理由で香典の金額を決めることはやめてくださいね。
アンケートの結果はあくまでも平均的なものです。
近しい人が亡くなった場合、相談できる親族がいれば、相談するようにしてくださいね。
また、親族の祝儀・不祝儀などを記録しておく、ということも重要です。
その記録があれば、香典もどれくらいの金額を包んでいるかがわかります。
葬儀は突然なので慌てるのですが、後から香典の金額を確認して親族間で諍いがおこるということもあります。
それだけに、アンケート結果を参考にするのもいいのですが、それまでの親戚付き合いでの相場金額があるということも忘れないようにしてくださいね。
供物って親族が分担するの?
読者様の中で、今まで葬儀に参列したことがない、という方はいらっしゃらないのではないかと思います。
その葬儀の場ですが、祭壇があって両脇に花や提灯といった供物(くもつ)と呼ばれるものが飾られていることを覚えていらっしゃるでしょう。
それらには「○○ ○○」といった氏名や「孫一同」もしくは「○○株式会社」といった会社名が書かれた名札が付いています。
この名札はその供物を準備した人の名前が書かれているわけです。
つまり、供物を用意するのは葬儀を出す家ではなく、親族だというわけです。
祭壇の両脇に対になっておかれている花は親戚や会社などでしょう。
祭壇の上に置かれている提灯や蓮などは親が亡くなった場合は子供がする場合がほとんどです。
他にも果物屋観物などの盛り篭を親戚が用意するということがあります。
ここで覚えておいてほしいことがあります。
祭壇の両脇に備えられている花は親戚や会社、場合によると友人一同や自治会からのものもあるでしょう。
でも、棺の横に置かれている花は葬儀を出す家の名前が書いてあります。
つまり喪主が故人に対して供えるという意味合いのあるものになるわけです。
提灯:故人が浄土へといく道を照らす灯り
蓮:お釈迦様が座る蓮の葉
楠玉:故人を守るための魔除け
祭壇に飾られている供物にはこんな意味があるんです。
親族がそれぞれに負担するわけですが、誰が負担するのかも慣例のようになっている部分があります。
義父の場合、提灯は姉が蓮は妹が供えました。
楠玉は義父の兄弟がされていました。
これらも地域によって異なる部分があるので、通夜の席で親族がこういうことを相談して夜を明かすということにもなるんですよ。
服装はどうすればいいのか?
葬儀の時の服装に関しては、マナー本やインターネットで調べたことで大きな問題があるとは思っていません。
最近の女性誌(30代以上の女性が読者と想定されているもの)では付録にセレモニー用に使える黒いバッグが付いている時もあります。
そういう時は、雑誌の中でも葬儀に関する特集が組まれている時が多いですから、参考にされるのもいいと思います。
- 男性:黒の礼服(結婚式にも着ます。ただし、ネクタイは黒です)
- 女性:黒のワンピース、もしくはアンサンブル
- 学生:制服が礼装です。悩む必要はありません
近しい人の葬儀の場合、女性は黒い着物を着る場合もあります。
これは自分の親や配偶者、子ども(考えたくないですが)といった場合に限られます。
かつては通夜の時にも紫の色無地(着物です)を着たということもあるようですが、最近ではそういったこともなくなっています。
普段、着物を着ていないので告別式の2時間ほどだけでも負担がかかります。
梅雨時などの蒸し暑い時期には、洋装の喪服ですませるというのも考え方かもしれませんね。
ただし、アクセサリーには気を付けてください。
真珠はかまわないのですが、光るアクセサリーは厳禁です。
また、口紅が赤いのも印象がよくないでしょう。
とはいっても、告別式の時に紫の口紅をされた方を見かけたことがありますが、それは逆に浮いているような気が・・・
このあたりも常識と節度を持ちましょうということでしょうね。
近しい人を見送るあなたにできること【香典・供物・服装】にも気を付けましょう
通夜や告別式といった葬儀に関することはなかなか話題にできることではありません。
読者様も家族が葬儀コーディネーターだとか互助会で働いているという方がいれば別ですが、そうでなければ考えることのない話です。
それだけに、時間が限られた中で決めなければいけない葬儀関連のことでは迷ってしまいますよね。
- 香典を持参するのは通夜のせいが多い
- 香典の金額の目安はあるが(親で10万円)、親族に相談すること
- 香典以外に親族は供物を供える必要がある
- 葬儀の時に洋装でも問題ない
最後に書いた服装のことでは異論のある方もあるでしょう。
でも、精神的な負担のある中で無理に着物を着て疲れてしまうというのも、おかしいように感じるのです。
故人を悼む気持ちは服装に左右されるわけではありません。
ただ、安らかに眠ってくださいという祈る気持ちが大切なんだと思っています。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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