Web記事を添削したら、指摘した内容を誤解されて書き手のやる気をそいでしまったみたい。
何回修正を依頼しても思うように直ってこないんだけど、どうしたらいいのかしら?
記事を添削するとき、言葉の行き違いから、書き手に内容を理解してもらえないことがありますよね。
自分なりに丁寧な添削を心がけても、相手の受け止めかたはさまざま。
執筆者に添削の意図を正しく伝えるのは、想像以上に難しいことなんです。
添削内容が反映されながら、書き手のプライドを傷つけず、意欲的に修正してもらえる方法があったら、知りたいと思いませんか?
この記事では「押さえておきたい文章添削のコツ」と「書き手が修正を受け入れやすくなる添削のポイント」を、実際のWeb記事添削例を見ながらご紹介します。
これを読めば、あなたは執筆者の気持ちに寄り添った添削ができ、お互いにストレスなく修正作業を進められます。
ライターと二人三脚で良質な記事を作りましょう♪
Web記事の文章添削5つのコツ
Web記事の文章添削には、次の5つのコツがあります。
- 一読者になったつもりで記事を読む
- テーマ(キーワード)に沿った内容になっているか確認する
- 中学生でも理解できる文章であるか見る
- オリジナリティのある内容が含まれているかチェックする
- 文章の体裁は整っているか点検する
では、それぞれ説明していきます。
一読者になったつもりで記事を読む
まずは、先入観を持たずに読者の1人として記事を読みましょう。
あなた自身が「最初の読者になる」ことで、一般的な読者が感じることがわかるからです。
記事を読みながら、以下3点を書き留めていきます。
- 素直に感じたこと
- 良いと思ったこと
- 気になったこと
上記3点は、修正依頼時に役立ちます。
- 書き手に率直な感想を伝えられる
- 書き手は自身の文章に対する読者の受け止め方がわかり、修正への気づきを得られる
- ほめるところが見つかる
- 書き手のやる気につながる
- 修正を依頼するところが見つかる
- 確実に修正点を指摘でき、書き手が何回も修正しなくて済む
始めから「添削者」として臨むと、記事を見る目がどうしても厳しくなりがち。
読者の視点で読めば、シビアにはなりすぎるのを防げます。
テーマ(キーワード)に沿った内容になっているか確認する
文章の内容が「テーマ」や「キーワード」に沿っていて、一貫性があるかをチェックしましょう。
執筆者が勢いに乗って書くと、ついあれもこれもと盛り込んでしまい、テーマからそれてしまうことも。
Web記事の読者は、ほとんどが「疑問を解決する」目的で、キーワードから検索して記事を読みます。
そのため、キーワードをもとに考えたテーマからそれると、疑問が解決しないので記事を離れてしまうのです。
一貫性があるかを判断するには、以下の3つを確認します。
- 導入文で書いた結論にたどりつけるか
- 不要な見出しはないか
- 見出しに合った文章内容になっているか
執筆者が記事を通して「読者の知りたいこと」を書いているか、よく見ましょう。
中学生でも理解できる文章になっているか見る
「中学生でも理解できる文章」とは「誰が読んでもわかる文章」です。
以下の3つの観点で、すっと頭に入ってくる文章になっているか確かめましょう。
- 文章の表現
- 文章の流れ
- 文章の長さ
順に見てみましょう。
文章の表現
文章の表現は、誰に向けて書いているのかによって変わるものです。
たとえば私的なメールは、仲間内だけで通じる言葉を使っても理解され、最後まで読んでもらえます。
一方、たくさんの人が目にするWeb記事は、パッと見て理解できない人が多いと読んでもらえません。
以下の3点をチェックして、誰もがわかりやすい表現になるよう、ライターに修正を依頼しましょう。
- 簡潔に書かれているか
- 広く通用する言葉を使っているか
- 専門用語はないか(使う場合は補足説明がされているか)
あなたなら中学生にどのように伝えるかを想像して、修正案を提示するのも有効です。
文章の流れ
文章の流れがスムーズだと、するすると読み進められ、読者が早く疑問を解決できます。
たとえば、接続詞を適度に使うと流れが滑らかになります。
<例文1>
不要な文は削除します。必要な文まで消さないように気をつけましょう。何が言いたいかわかりにくくなるからです。
<修正例1>
不要な文は削除します。ただし、必要な文まで消さないように気をつけましょう。何が言いたいかわかりにくくなるからです。
逆に、接続詞がなくても意味がわかる場合は、接続詞を削除しましょう。
<例文2>
息子はとても飽きっぽい性格です。そのため、何をしても長く続いたことがありません。しかし、日記だけは毎日つけています。
<修正例2>
息子はとても飽きっぽい性格です。何をしても長く続いたことがありません。しかし、日記だけは毎日つけています。
特にWeb記事においては、接続詞はできるだけ削除して、読者が早く先に進めるようにします。
文章の長さ
一文の長さが40〜70文字くらいだと、読みやすく感じます。
長すぎると読む気が失せ、かえって何が言いたいのか分からなくなります。
Web記事では、箇条書きできそうな内容はリスト化するなどして、いたずらに文が長くなるのを防ぎましょう。
<例文>
健康的な生活を過ごすには、「睡眠時間」「規則正しい食事」「適度な運動」の3つがポイントになります。
<修正例>
健康的な生活を過ごす3つのポイント
- 睡眠時間
- 規則正しい食事
- 適度な運動
内容は同じでも、印象がまるで違いますよね?
リスト化は、視覚的にもすっきりして記事にメリハリがつくというメリットもあります。
オリジナリティのある内容が含まれているかチェックする
体験談や感情など、書き手独自の内容が含まれているかを確認しましょう。
情報をまとめただけの淡泊な記事は、読者に内容を信じてもらいにくくなります。
執筆者の体験談を効果的に使うと、記事の説得力が上がります。
添削者は自身の体験を例に出すなどして、その重要性を執筆者に伝えましょう。
ただし、例外もあるので注意が必要です。
- クライアントから「記事に私見等を入れない」という指示がある場合
- 事実のみに基づいて解説する専門的な記事の場合
文章の体裁は整っているか
文章の体裁を整えるのは、執筆時と同じく基本中の基本です。
<チェックポイント>
- 誤字・脱字はないか
- 句読点は適切か
- 漢字のとじひらきは適切か
- 表記ゆれはないか
- 漢字のとじひらき…文言を漢字にする(とじる)、ひらがなにする(ひらく)こと
- 表記ゆれ…「コンピューター」と「コンピュータ」、「2」と「二」など同音の単語に2通り以上の書き方が混在すること
日本語はさまざまな表情を持った言語で、1文字の違いで大きく意味が異なることもあります。
ライターが使った言葉が正しいかどうか判断できないときは、自信を持って添削するためにも、きちんと調べて正しい表現を学びましょう。
5つのコツはライターとして気をつけることと共通点があるから、ライティングの経験も添削に生かせそう♪
文章添削例からわかる導きかたのポイント
コツを押さえたところで、ここからは文章添削例を見ながら、執筆者をどう導くかのポイントを3つ紹介します。
- 書き手の表現を受け入れる
- 押し付けがましい添削をしない
- 書き手の立場で添削内容を見直す
上記のポイントには、執筆者のモチベーション低下を避け、やる気を引き出す効果が期待できます。
書き手の表現を受け入れる
まずは執筆者の表現を受け入れ、良いところをほめましょう。
Web記事添削例は、下記記事からの引用です。
記事の導入部分の添削例を見てみましょう。
〜添削例1〜
突然ですが、記事を書くのって難しくないですか?
「記事の書き方がわからない私…」
「大まかな流れは分かったけれど、具体的にどうすればいいの?」
と、お悩みではないでしょうか?
私も同じように悩んでいたので、今回は記事作成のフローについて書きました。
8ステップに分けて詳しく解説していきますので、一緒に記事を作成しましょう!
この記事を最後まで読むと
具体的な記事の書き方がわからない…
どこからどう手をつければいいの?
と迷うことはなくなるでしょう!
・・・・以下添削・・・・
読者の悩みが明確になり「一緒に頑張ろう!」と思える導入文でとても良いですね♪
また、8ステップと明確に数字で表している部分も好感が持てます!
ただ、最後の文章の「なくなるでしょう!」がその前の文章の「作成しましょう!」という文末と被っているのが、ほんの少し気になります。
例えば最後は断定形の語尾にしても良いですね♪
「この記事を最後まで読むと・・・と、迷うことはなくなります!」と。
最初に、書き手の文章のなにが良いのか、理由を挙げてほめていますね。
そのうえで気になる点を指摘し、修正例を提案しています。
お願いしたことが自分の望んだ結果でなくても、まずは「してくれたこと」に感謝の気持ちを言うのと同じことね。
一読者として読んだときに見つけた良いところをほめてから、修正点を指摘しましょう。
押し付けがましい添削をしない
正しいことであっても「こう書くべき」「こうしてください」など自分の考えを押し付ける指摘のしかたは、おすすめしません。
誰でも自分の価値観やこだわりがあり、それを反映した記事も十人十色です。
執筆者の考え方を尊重して、高圧的にならないように注意しましょう。
〜添削例2〜
これまでにテーマやペルソナ、キーワードを決めてきました。
「何を書くか」がしっかり決まっていれば、自ずと「これは書いておいたほうがいいな」と思うものが出てくると思います。
箇条書きでいいので忘れないようにメモしておきます。
・・・・以下添削・・・
この段落は「リサーチ」ですので、リサーチがどう↑上の文章に繋がるのかを意識するとグッと分かりやすい内容になりますよ♪
例えば・・・
リサーチ前に、記事のテーマ・読者ペルソナ・キーワードを決めておきましたね。
これらがしっかり頭の中に入っていれば、リサーチしたときに「これは書いておいたほうがいいな」と思うものが出てきます。(断言の形)
不足を補う情報は、箇条書きでいいので忘れないようにメモを取るのがおすすめです。
書き手がポジティブになれる表現で自分の意見を述べてから、修正案を提示すると、受け入れられやすくなります。
どのような声かけならやる気が出るのかを、自分に置き換えて想像しましょう。
書き手の立場で添削内容を見直す
ひととおり添削が終わったら、見直しを忘れずに。
ライターに適切な修正をしてもらうために、わかりやすい説明は、添削者として特に意識したいところ。
また、添削文中に誤字脱字や言葉の間違いがあったら、添削の説得力が落ちます。
下記の4つの観点で添削を見直してみましょう。
- 文章は簡潔かつ読みやすいか
- 修正を依頼した箇所がはっきりわかるか
- 説明は十分か、くどすぎないか
- 誤字脱字、言葉の使い間違いはないか
ライターの記事も自分の添削も、客観的に見ることが大切なのね!
Web記事の文章添削コツとポイント まとめ
添削を始めたばかりというあなたに、文章添削のコツ5つとポイント3つを紹介しました。
最後にもう一度おさらいしましょう。
- 文章添削のコツ
-
- 一読者になったつもりで記事を読む
- テーマ(キーワード)に沿った内容になっているか確認する
- 中学生でも理解できる文章であるか見る
- オリジナリティのある内容が含まれているかチェックする
- 文章の体裁は整っているか点検する
- 書き手を導くポイント
-
- 書き手の表現を受け入れる
- 押し付けがましい添削をしない
- 書き手の立場で添削内容を見直す
文章添削は難しく、上記のコツやポイントを知ったからといって、すぐにできるようにはなりません。
時には失敗をしながら経験を積み重ね、自信をつけていきましょう♪
添削者は、書き手とともにより良い記事を完成させるパートナーであることを忘れなければ、お互いに尊重し合いながら記事を作っていけます。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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