犬と猫を一緒に飼っていると、犬と猫とで食べ物の好みが違うな…
と感じることってありませんか?
「 動物だから味覚なんてだいたい同じでしょ 」
って思われがちですが、そんなことないんです!
犬と猫では感じている味が違うんです。
だからこそ好みだって違います。
では具体的にどのように違いがあるのでしょうか?
犬と猫の味の感じ方
犬と猫では、味によっての感じ取りやすさが違います。
では、それぞれどんな味が感じ取りやすいのでしょうか?
まずは犬からみていきましょう。
犬の味覚
⚪︎甘さ・・・・・・よく感じる
⚪︎苦味・・・・・・よく感じる
⚪︎しょっぱさ・・・あまり感じない
⚪︎酸っぱさ・・・・よく感じる
犬はしょっぱさをあまり感じ取れないようですね。
続いて猫の味覚をみていきましょう。
猫の味覚
⚪︎甘さ・・・・・・あまり感じない
⚪︎苦味・・・・・・よく感じる
⚪︎しょっぱさ・・・あまり感じない
⚪︎酸っぱさ・・・・よく感じる
犬とは違って、甘みに鈍感なようです。
なぜこのような差があるのでしょうか?
味覚の違いの理由
犬と猫とでの味覚の違いにつては分りましたね。
では続いて、その差の理由についてお教えします。
味覚細胞の多さの違い
犬や猫はそもそもどうやって味を感じ取っているかというところからお話しますが、犬や猫は人間と同じように舌の細胞から味を感じ取っています。
舌の表面にあるぶつぶつに、味を感じ取るセンサーである、「 味蕾(みらい) 」と呼ばれるものがあります。
そこで、甘さや苦味など、さまざまな味を感じ取っているんですよ。
口に食べ物を入れると、まず味蕾がその食べ物の情報をキャッチします。
次に、その情報が電気信号として大脳の味覚中枢に送られます。
そして、「 甘い 」「 しょっぱい 」などの味を感じ取ることができる仕組みです。
ちなみに、その味蕾の数は、
⚪︎犬・・・・2,000個
⚪︎猫・・・・500個
このような順で多く、猫よりも犬、犬よりも人間が味に敏感なんです。
これが、犬と猫とで味覚に差がある理由です。
人間は、1番舌が肥えているようですね…(笑)
なぜ猫より犬の方が味蕾の数が多いのかというと、犬は雑食動物なので、猫と比べると味覚細胞がよく発達しているからです。
なかでも、「 糖 」を敏感に感じ取れます。
なので犬は、人間と同じようにパンやごはんなどといった甘みの強い物を好むんです。
それとは逆に、猫は「 甘さ 」をあまり感じません。
というよりも、ほぼ0に近いほど感じていないんです。
苦味と酸味には犬と同じようにとても敏感です。
味覚の必要性
ここまで、犬や猫の好みをお教えしてきましたが、1つ残念なことをお伝えします…
実は、犬や猫にとって食べ物の「 味 」というのは、それほど重要ではないんです。
正確にいうと、「 味わうこと 」が必要ないということですね。
それには、動物ならではの理由があります。
味わうことが必要じゃない理由
野生の世界では、どんな時も危険でいっぱいです。
毎日獲物が捕まえられるわけではないですし、手に入れた食べ物が必ず安全である保証はありません。
自然界では、美味しいかどうかよりも「 安全な食べ物かどうか 」が重要なんです。
なので野生の動物たちは、毒の有無や腐っているかどうかをしっかりと判断するために、酸っぱさや苦味に敏感になっていったんです。
犬や猫以外の動物も、基本的に苦味には敏感です。
しかし、肉が主食である猫は中毒にならないよう、肉に含まれる「 リン酸 」や「 カルボン酸 」をしっかり感じ取るために他の動物よりも苦味や酸っぱさに敏感なんです。
そんな猫には、12種類もの苦味を感じ取る遺伝子があり、他の野生動物と比べても、ずば抜けて苦味に敏感なんですよ。
それと逆に猫が甘さに鈍感なのは、主食とする肉には甘みがないために機能が発達しなっかったためです。
まとめ
犬と猫とでの味覚の違いはお分かりいただけましたか?
犬は雑食動物なので猫よりも感じ取れる味が多く、猫は肉食動物なので主食である肉の安全性を知るために酸っぱさや苦味に敏感になりました。
それぞれ度合いは違いますが、毒の有無や食べ物の腐敗の確認のために酸っぱさと苦味を感じ取る機能が発達したという部分においては、どの動物も同じようですね。
そして、味覚は味わうことではなく、「 食べられるものかどうか 」を確かめるためにあるということも共通しています。
幼少期に興味本意でドッグフードやキャットフードを食べてみたことがあるという人もきっといますよね?(私だけか…)
そんな人はご存知の通り、動物の餌は味がとても薄いんです。
まさに、必要なのは栄養であって味ではないということが理解できますね。
可愛いペットですからついつい美味しい人間食を分け与えてしまいそうになりますが、あまり味の濃いものはあげずに、ペットの健康を重視して与えてあげましょうね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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