あなたはニュータウンにどんなイメージをもっていますか?
「建物や間取りがひと昔前の仕様」
「ニュータウン住民の高齢化が問題になっている」
「周りの商店が閉店して、不便な住宅街のイメージがある」
このようにニュータウンにマイナスイメージを持っている方も多いでしょう。
確かに、かつては賑わいのあったニュータウンも住民の高齢化が進み「空き家」や「単身高齢者の孤立」「建物の老朽化」などの問題を抱えています。
しかし今ニュータウンはかつての建物を有効活用しながら、さまざまな世代の人が暮らす街へと再生しています。
多世代の住民同士の交流も盛んです。
特にニュータウンの再生成功例として
- 多摩ニュータウン永山団地
- 泉北ニュータウン茶山台団地
こちらの2つの団地をご紹介します。
地方自治体、NPO法人や大手企業が知恵を結集し再生に取り組んでいます。
さまざまな世代の住民は、再生したニュータウンの暮らしを楽しんでいます。
この記事をお読みいただくと、ニュータウンのマイナスイメージが変わりますよ!
きっと、あなたもニュータウンに住みたくなります。
問題を抱えるニュータウンから再生への取り組み
かつてたくさんの家族が暮らし、人々の憧れだった郊外のニュータウン。
しかし、現在はニュータウン住民の高齢化、孤立化、空き家が問題となっています。
ニュータウンが抱えるさまざまな問題は、いずれ私たちも直面する少子高齢化社会の問題ですよね。
ニュータウンの再生は、問題解決のモデルケースとなるでしょう。
住民の高齢化が問題となっているニュータウン。
誰もが住みやすい街へと再生を図るとき、取り組む課題は以下の3点です。
- 敷地内の段差
- 高齢化住民の孤立
- 建物の古さ、空き家
課題解決への取り組みを解説します。
敷地内の段差
ニュータウンの再生への取り組みとして、敷地内のバリアフリー化があります。
敷地内をバリアフリー化するメリットは、以下の2点です。
- 高齢者の外出の機会が増える
- 住民の交流が生まれ活性化につながる
建物を含め、敷地内の段差をなくすのは大きな事業ですよね。
国や地方公共団体が公共事業として取り組んでいます。
高齢化住民の孤立
国土交通省は、ニュータウンの住民の高齢化や孤立化対策として「多世代共生型」の街づくりを提唱しています。
多世代共生型:多世代の人たちが世代や立場をこえて、お互いを尊重し共に支えあう仕組み
「多世代共生型」の街づくりには、以下のメリットがあります。
- 若者世代の流入
- 高齢者の孤立をなくす
- 世代バランスの取れた地域コミュニティの充実
また空き家を高齢者用ディサービス施設などに活用し、高齢者が孤立しないよう工夫しています。
空き家問題
国土交通省は、空き家の多い団地の改修をすすめています。
以下の図はUR都市機構が新しく開発した改修工事の例です。
上記のように、元の建物を活かしながら住民の生活に合わせた間取りへ転換しています。
既存の手法にとらわれず、新しい方法で団地の改修に取り組んでいます。
ニュータウン再生2つの成功例
現在進行形のニュータウンの再生。
再生化が成功しているニュータウン団地を2つご紹介します。
- 多摩ニュータウン・永山団地
- 泉北ニュータウン・茶山台団地
詳しく見ていきましょう。
多摩ニュータウン・永山団地
永山団地の最寄駅は京王線「京王永山駅」もしくは小田急線「小田急永山駅」
いずれも新宿、渋谷から30分程です。
多摩ニュータウンの中にある永山団地は、都心に近いのに自然がいっぱいです。
永山団地のある多摩ニュータウンは、たいへん歴史あるニュータウンです。
一時期多摩ニュータウンでも少子高齢化が目立つようになります。
しかし、現在は多世代が暮らす住みやすいニュータウンにみごとに生まれ変わりました。
永山団地の中でも、大人気のリノベーション物件は「MUJIxUR団地リノベーション」
TV番組で紹介されたこともあります。
写真だけ見てもとってもオシャレな部屋ですね。
永山団地ならではの再生化の特徴は、
- 「団地らしさ」を残したあたたかさとぬくもりのある空間
- 昔の良さを生かしつつ今のニーズに合わせている
どこかレトロな感じがすると落ち着きますよね
近隣の空き店舗の利用も行われています。
- 保育所や学童保育所など子供支援広場
- 高齢者の地域包括センター
- 外出が困難な高齢者のための買い物支援などのコミュニティセンター
永山団地は、多世代の住民に合った住空間を提供。
さらに住民の雇用も生む「多世代共生型」の街づくりを目指しています。
泉北ニュータウン・茶山台団地
泉北ニュータウンの中にある茶山台団地の最寄り駅は「泉北高速鉄道泉ヶ丘駅」
最寄り駅まで徒歩10分程、難波駅まで30分程です。
茶山台団地は公園やため池など自然に囲まれた場所にあります。
明るくて素敵な部屋ですね、大人気物件になりそう。
茶山台団地は子育て世代が暮らしやすい家をテーマに入居促進を図っています。
茶山台団地には、賃貸でありながらDIYで好みのカスタマイズができる部屋もあります。
茶山台団地の特徴である「DIY」とは、
- DIYした部分の現状回復義務を緩和する「団地カスタマイズ制度」を導入
- 事前申請で入居後に入居者が自分で壁の色を変えたりシートを貼ったり自分好みに変更できる
- 団地の空き部屋を利用した「DIY工房」を開設、運用
DIY好きの方には、とても嬉しい制度ですね。
茶山台団地には、コミュニティスペース「茶山としょかん」があります。
「茶山としょかん」から住民同士の交流が生まれ、さまざまな活動に広がっています。
- ワークショップに利用
- 若手住民とNPO法人SEINが恊働で総菜屋「やまわけや」をクラウドファンディングで資金を集めオープン
- 茶山台としょかんの隣で週1回地元の八百屋が新鮮野菜を届けてくれる青空マーケット「ちゃやマルシェ」
茶山台団地では、住民が孤立しないような工夫がなされています。
住民の少子高齢化問題から再生するニュータウンまとめ
ニュータウンは「住民の高齢化や孤立」「建物の老朽化」などの問題を抱えていました。
しかし今、誰もが住みやすい街を目指して、ニュータウンの生まれ変わりがすすめられています。
官民一体となったニュータウン再生への主な取り組みは、以下の3つです。
- 敷地内のバリアフリー化
- 多世代共生型の街づくり
- 建物の古さ、空き家問題
今もすすめられているニュータウンの再生化。
みごとに生まれ変わったニュータウン団地を2か所ご紹介しました。
- 多摩ニュータウン・永山団地
- 泉北ニュータウン・茶山台団地
こちらの2つの団地には、さまざまな世代が交流を楽しんでいる姿があります。
郊外に部屋を探しているあなた、生まれ変わったニュータウンでの暮らしを考えてみませんか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
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