相手にどう思われたか気になって、ビクビクしてしまう自分から卒業したいですよね?
相手のことが気になる人というのは、言い換えると嫌われて傷つくことを過剰に怖がっている人と言えます。
みんなそれぞれ考え方や価値観が違います。
全ての人に好かれるということは無理なことですよね。
逆をいうと、全ての人に嫌われるということも無理なことなのです。
嫌われることを恐れていると、浅い対人関係しか築けません。
人と深い関係を築き、人との交流を気軽に楽しめるようになりたいですよね?
そんなあなたのために、著書『嫌われる勇気』を要約しました。
「あなたが良い!」と思ってくれる人は、必ずいます!
この記事を読めば、嫌われる勇気を持つことができます。
今回の記事でわかること
- アドラー心理学が理解できる
- 変わりたいと思っているのに変われない理由がわかる
- 嫌われる勇気を持つための4つのポイントが理解できる
これでわかる!『嫌われる勇気』の要約
『嫌われる勇気』の内容は、対話形式で進んでいきます。
登場人物は、哲人と青年の2人のみ。
対人関係に悩み苦しんでいる青年が、ギリシア哲学者でありアドラー心理学研究者の哲人に疑問をぶつけていきます。
対話を通して、対人関係の悩みにどのように立ち向かっていけばいいかを学んでいきます。
著書『嫌われる勇気』では、ひとつ注意点があります。
読むのが危険な人とおすすめな人がいるということです。
表にまとめてみました。
危険な人 | おすすめな人 |
---|---|
自分を責める傾向が強い人 起こった出来事に対して 「自分がいけなかったんだ」 「自分のせいだ」 など、考えてしまう人 | 生まれた環境や他人のせいにしがちな人 「やってくれない」 「~してくれない」 など、周りのせいにする人 |
アドラー心理学では、今の状況はあなた自身が選んだことだと説いています。
自分を責めやすい人は、さらに自分を追いつめて苦しみが増すかもしれません。
逆に生まれた環境や他人のせいにしがちな人は、読むことをおすすめします。
あなたの人生は、あなた自身がつくっているのですから、この本が役に立つことでしょう。
『嫌われる勇気』の題材「アドラー心理学」とは!?
アドラー心理学とは、オーストリア出身のアルフレッド・アドラーが創設した心理学「個人心理学」のことです。
日本では「アドラー心理学」と呼んでいます。
アドラー心理学では「人は変われる」と断言しています。
人はみな、それぞれの主観で世界を見ています。
主観はあなた自身が捉えた「ひとつの解釈」にすぎません。
生まれてから身につけた考え方や捉え方のクセだから、主観は上書きすることが可能です。
そのため、アドラー心理学では「人は変われる」と言い切っています。
【要点1】変わりたくても変われない2つの理由
あなたは変わりたいと思っている。
それなのに、なぜ変われないのでしょう?
理由は2つあります。
- メリットに気づいていないから
- 勝手に因果関係を作り上げているから
どちらも共通して言えることがあります。
あなたは心の奥では「変わりたくない」と思っているということです。
どういうことなのか、詳しく解説しますね。
理由1:メリットに気づいていないから
私たちは、行動に踏み切れないときがありますよね。
たいていの人は、過去の出来事が原因だと考えます。
例えば学校でいじめを受け、引きこもるようになったとします。
「通常の考え」と「アドラー心理学の考え」の違いは、図のようになります。
アドラー心理学では、原因論ではなく目的論で考えます。
行動しないことで得られるメリットがあるから、あなたは現状を選んでいるというわけです。
理由2:勝手な因果関係を作り上げているから
あなたの中に、次のような考えはありませんか?
「〇〇だから、▢▢できない」
「もし△△だったら、◎◎できるのに」
これらをアドラー心理学では「見せかけの因果律」と説明しています。
本来はなんの因果関係がないところに、あたかも重大な因果関係があるかのように自らを説明し、納得させてしまう
『嫌われる勇気』(p.71)
なぜ「見せかけの因果律」をつくるのでしょう?
なにかにチャレンジをしても、期待した結果が出ないことも考えられます。
勇気を出して行動しても、良い結果が出なかったときは落ち込みますよね。
嫌な感情を回避するために、因果関係を作り上げて行動にブレーキをかけてしまうのです。
【要点2】課題の分離で嫌われる勇気をもつ
対人関係を良くするには、課題の分離をすることから始めましょう。
課題の分離とは
- 変えることができない相手の課題に踏み込まないこと
- 自分の課題に集中し、相手に踏み込ませないこと
課題を分離して、あなたのするべきことに集中すればいいのです。
どうやって自分の課題と相手の課題を見分ければいいのでしょう?
最終的にその選択による責任は誰が取るのかを考えます。
例えば、あなたが友達と喧嘩をしたとします。
あなたに非がある状況です。
それぞれの課題を図にしました。
許してもらえないと、悲しくなりますよね。
しかし許すかどうかは相手の課題であり、あなたが踏み込むことはできません。
許してもらえない場合、事実を受け止めることがあなたの課題になります。
課題の分離ができていないことで、対人関係の問題は複雑化していきます。
対人関係を円滑にする手始めに、自分の課題と他人の課題を分けることが重要です。
【要点3】共同体感覚を持つ
課題の分離の次は、共同体感覚を持つことを意識しましょう。
「共同体感覚??」と思われた人もいますよね?
『嫌われる勇気』では、次のように説明しています。
他者を仲間だと見なし、そこに「自分の居場所がある」と感じられることを共同体感覚という
『嫌われる勇気』(p.155)
人は必ず、家族・友人・学校・会社・国など共同体に属して生きています。
対人関係を良くするには、勇気を持って共同体に自ら働きかける必要があるのです。
他人を気にせずに、勇気を持って行動するにはどうしたらいいのでしょう?
人は、自分には価値があると思えたときにだけ、勇気を持てる
『嫌われる勇気』(p.178)
このように『嫌われる勇気』の中では言われています。
それでは、どうしたら「自分には価値がある」と思えるようになれるでしょう?
次のように答えています。
人は「わたしは共同体にとって有益だ」と思えたときにこそ、自らの価値を実感できる
『嫌われる勇気』(p.179)
つまり、わたしは共同体の役に立っていて価値がある存在だと感じられたらいいわけです。
【要点4】共同体感覚を持つために必要なポイント
共同体感覚を持つためのポイントは、3つあります。
- 自己受容
- 他者信頼
- 他者貢献
「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」は、円環構造となっています。
身につけるためのポイントを詳しく解説しますね。
自己受容のポイント
自己受容とは、今の自分をありのまま受け入れることです。
自己受容のポイント
- できない自分を受け入れること
- 自分が持っているものをどのように活かしていくかを考えること
ダメなところもあっていいのです。
また欠点と思っていることも、実は視点を変えると長所になることもあります。
見方を変えて、あなたの能力をどうしたら使いこなせるかを考えましょう。
他者信頼のポイント
対人関係で苦しむ人は、他人を競争相手と見ています。
競い合うということは、自分を脅かす「敵」として相手を見るようになります。
当然、相手を「敵」と見るなら、信頼することはできませんよね?
他者信頼のポイント
相手を仲間と見て無条件で信頼すること
「〇〇してくれたから」など、一切の条件を付けません。
ただし、全ての人を無条件で信頼する必要はありません。
あなたが「この人は信頼できない」と感じるなら、信頼しなくていいのですよ。
無条件で信頼するとは、仲間意識を育むための手段にすぎないからです。
他者貢献のポイント
「他者貢献」と聞いて、自己犠牲を思い描いた人もいるかもしれませんね。
アドラー心理学では、自己犠牲を否定しています。
他者貢献のポイント
- 実際に役に立ったかどうかは問題ではない
- 「自己受容」と「他者信頼」の両方を持てているか
相手が役立ったと、実際に思ったかどうかは関係ありません。
相手がどのように感じるかは、相手の課題です。
自分自身が「誰かの役に立てた」と主観で感じられたらいいのです。
それでは、好き勝手に相手に何かをして「わたしは誰かの役に立っている」と自己満足すればいいのでしょうか?
好き勝手な行動は、相手を下に見ていて仲間だとは思っていないからできることです。
「わたしは相手になにをしてあげられるだろう?」
相手を仲間だと思っていれば、そのように考えて行動するはずですよね。
承認を求めて貢献しようとすることもNGです。
自分自身を認めていないから、相手に承認を求めてしまいます。
つまり「自己受容」ができていないという証拠です。
『嫌われる勇気』の要約まとめ
アドラー心理学では、人は必ず変わることができると説いています。
あなたの解釈は主観であり、客観的な事実ではないのです。
どうにもならない事実だと思い込んでいるだけなのですよ。
主観は変更可能だから、あなたも変わることができます。
『嫌われる勇気』を持つには、ポイントは4つです。
- 変わろうとしない理由を自覚すること
- 「課題の分離」をして、スムーズな対人関係を築くこと
- 共同体の中での自分の存在価値を見出し、勇気を持って行動する
- 「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」を持ち、共同体感覚を身につける
課題の分離をして共同体感覚を身につけて、あなたの人生がより良いものになりますように。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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