「聞く力–心を開く35のヒント」あらすじと要約|初めてリーダーになった方へおすすめの一冊

先日、友人から嬉しいお知らせを聞きました。

会社で初めてチームリーダーを任されたとのことでした。

でも、彼女には不安があるようです。

筆者

どうしたの?悩み事?

友人

うん、リーダーを任されたのは嬉しいんだけど…
メンバーに色々な人がいて…

彼女の話によると、チームには、新卒で入社したいわゆるZ世代の若いメンバーや、自分より年齢が上のメンバー、小さい子どもを育てながら時短勤務の女性など、年齢、経験、ライフスタイルもさまざまなメンバーがいるそうです。

友人

色々な人をまとめていけるか少し不安なの。

筆者

確かに大変ね。
でも、まずは一人一人の話を聞くことから始めたらどうかしら?

チームメンバーの境遇や考え方は人それぞれです。

同じプロジェクトを進めるにしても、リーダーとしてはメンバーそれぞれの考えを知っておいた方が進めやすいですよね。

そこで、筆者は彼女に阿川佐和子さんの「聞く力-心をひらく35のヒント」をおすすめしました。

この本には「聞く力」を磨くコツが沢山詰まっています

誰だって聞き上手な人にはついつい話をしてしまうもの。

聞き上手なリーダーにはメンバーも思ったことを打ち明けやすいはずです。

自分とは価値観が異なる相手でも、寄り添って話を聞けたら、リーダーとして各メンバーの良さを引き出せそうですよね。

この記事では、まず「聞く力-心をひらく35のヒント」のあらすじや要約、次に読んだ方の評価や口コミを紹介します。

そして、彼女のような人以外にはどのような方におすすめなのかを解説します。

この記事でわかること
  • 「聞く力ー 心をひらく35のヒント」のあらすじ、要約
  • 「聞く力ー 心をひらく35のヒント」の評価や口コミ
  • 「聞く力ー 心をひらく35のヒント」を読んでほしいのはこんな人

彼女のように「聞く力」を身につけたいあなたに、インタビューの名手である阿川佐和子さんの170万部のベストセラー「聞く力-心をひらく35のヒント」をおすすめします。

この本を読むことで、一歩前進できるかも知れません。

目次

「聞く力ー心を開く35のヒント」のあらすじと要約

職場での上司や部下の話を聞くとき、エレベーターで一緒になった同僚の話を聞くとき、取引先でのお客様のお話を聞くとき、家に帰ってから家族に今日どんなことがあったのか聞くとき、友達の悩みや愚痴を聞くとき…私たちは毎日のように、誰かしらの話を聞いています。

そんなとき、出来たら「聞き上手」になって、うまく相手の気持ちを引き出してあげたいと思いませんか?

相手に、「あ〜話して良かった!話を聞いてくれてありがとう!」そんな風に思ってもらえる聞き手になりたいものです

今回おすすめする阿川佐和子さんの「聞く力-心をひらく35のヒント」は、人の話を聞くポイントや極意について述べた本です。

基本情報
  • 書籍名「聞く力-心をひらく35のヒント」
  • 作者 阿川 佐和子
  • 出版社 文藝春秋
  • 出版日 2012年1月20日

※以降のすべての引用はこの書籍からのものです。

この章では、この本のあらすじと目次に沿った要約をご紹介します。

「聞く力-心をひらく35のヒント」のあらすじ

この本は、インタビューアーの阿川佐和子さんによる話を聞く相手の「心をひらく35のヒント」が学べる本です。

著者の阿川佐和子さんは、インタビューの名手であり、タレント、小説家、エッセイストとマルチに活躍されています

2011年から2021年までは、土曜の朝に「サワコの朝」というテレビ番組も放送されており、そこでも阿川さんの見事な「聞きっぷり」に見覚えがある方も多いのではないでしょうか。

週刊文春での対談連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」は、2023年10月時点でなんと1460回を超えています。

本書は、実はインタビューが苦手だった阿川さんが、次のことを教えてくれるエッセイです。

「聞く力-心をひらく35のヒント」に書かれていること
  • 聞き上手とは
  • 聞く醍醐味
  • 話しやすい聞き方

この本は、「聞き上手とは」「聞く醍醐味」「話しやすい聞き方」の三章に分かれています。

最初の「聞き上手とは」では、インタビューが苦手だった阿川さんが仕事やお見合いの場を通じて学んだどんな姿勢で「聞くこと」に臨むといいかが書かれています。

誰でも取り入れられるような初心者向けの内容になっています。

次の「聞く醍醐味」では、インタビューに慣れてきた阿川さんがインタビューをどうやって楽しんでいるかを語っていて、人の話を聞くことに慣れてきた中級者向けの内容です。

さらに「話しやすい聞き方」では、相手に信頼してもらい「ここでしか聞けない話」を引き出すコツが書かれています。

テクニック的な話ではなく、インタビューに対する考え方や態度が中心で、上級者向けの内容です。

大物著名人との対談の失敗エピソードも挟みつつ話を進めているので、阿川さんのチャーミングな一面にクスッと笑いながら最後まで楽しく読めます。

「心をひらく35のヒント」がわかる目次と要約を紹介

次に「聞く力-心をひらく35のヒント」の目次と筆者がおすすめしたい項目の要約をお伝えします。

「聞く力-心をひらく35のヒント」の目次

「聞く力-心をひらく35のヒント」の目次は以下の通りです。

1章 聞き上手とは

  1. インタビューは苦手
  2. 面白そうに聞く
  3. メールと会話は違う
  4. 自分の話を聞いてほしくない人はいない
  5. 質問の柱は三本
  6. 「あれ?」と思ったことを聞く
  7. 観察を生かす
  8. 段取りを完全に決めない
  9. 相手の気持を押し測る
  10. 自分のならどう思うかを考える
  11. 上っ面な受け答えをしない

2章 聞く醍醐味

12. 会話は生ものと心得る

13. 脳みそを捜索する

14. 話が脱線したときの戻し方

15. みんなでウケる

16. 最後まで諦めない

17. 素朴な質問を大切に

18. お決まりの話にならないように

19. 聞きにくい話を突っ込むには

20. 先入観にとらわれない

3章 話しやすい聞き方

21. 相づちの極意

22. 「オウム返し質問」活用法

23. 初対面の人への近づき方

24. なぐさめの言葉は二秒後に

25. 相手の目を見る

26. 目の高さを合わせる

27. 安易に「わかります」と言わない

28. 知ったかぶりをしない

29. フックになる言葉を探す

30. 相手のテンポを大事にする

31. 喋りすぎは禁物?

32. 憧れの人への接し方

33. 相手に合わせて服を選ぶ

34. 食事は対談の後で

35. 遠藤周作さんに学んだこと ー あとがきにかえて

出典:[聞く力-心をひらく35のヒント]

先ほどお話ししたように、聞くことに慣れていない初心者向けの「聞き上手とは」なんたるかから始まって、聞くことに慣れてきた中級者向けの「聞く醍醐味」、さらに聞きたいことを聞き出す上級者向けの「話しやすい聞き方」の構成になっています。

そして、レベルごとに知っておきたい項目が分かりやすいタイトルで書かれています。

目次を見るだけでも、聞く時に重要なエッセンスが詰まっていますよね。気になるヒントはありましたか?

次に、筆者の友人のように初めてチームマネジメントをする立場の方に向けて、筆者がおすすめするぜひ読んで頂きたいヒントをお伝えします。

「聞く力-心をひらく35のヒント」の要点

ここでは、上の目次の中で、初めてチームマネジメントをする方や、初めて人の上に立つ方に送りたいヒントとその要点をお伝えします。

「聞く力-心をひらく35のヒント」の要点
  • 「1章 聞き上手とは」より「面白そうに聞く」
  • 「1章 聞き上手とは」より「質問の柱は三本」
  • 「2章 聞く醍醐味」より「会話は生ものと心得る」

阿川さんは、インタビューを始めた当初、お相手のことを十分に調べて質問をたくさん考えて臨んでいたそうです。

しかし、この方法では、相手が答えてくれたことを阿川さん自身が十分に聞けていない、そればかりか生の会話の良さを引き出せていないことに気付きました。

そこで段取りを決めすぎずに質問は3つに絞り、とにかく相手の話に耳を傾けるようにしたそうです。

そして、阿川さんは、たとえ話が脱線しても、会話は生ものであることを心得て、興味を持って面白そうに聞くようにしました。

すると、相手から思いもよらないような本心や意外なエピソードを引き出せるようになったとのことです。

この阿川さんのご経験は、初めてチームマネジメントをする、初めて人の上に立つあなたのビジネスシーンに活かせるのではないでしょうか?

例えば、「チームのメンバーとの1on1」や「期別の面談」に活かしてはいかがでしょう

ビジネスに活かす(一対一の面談の場合)
  • 話題は1~3つに絞りましょう。
  • 相手に興味を持ち、面白そうに聞きましょう。
  • 不満や愚痴になっても、「うん、うん。それで?」、「どうしてそう思ったの?」と生の会話の流れを大事にしましょう。

例えば、何か壁にぶち当たっている様子の新入社員と12月に個別面談をするとしたら、こんな流れではどうでしょうか?

面談前に質問を絞っておきましょう

新入社員ですから、この4月から年末までは会社に慣れるのに精一杯だったかもしれません。

人にもよりますが、「3年後のビジョン」や「業務で改善した方が良いポイント」などを聞いても相手が「話したい!」と思う話題ではないかもしれません。

でも、面談する侵入社員には「何か壁にぶち当たっている」様子が見受けられます。

そこで、話題を例えば身近な以下の2つに絞ってみてはいかがでしょう。

  • 年末年始の予定
  • 今悩んでいること

まず「年末年始はどこかに行ったりするんですか?」と話を振ってみて、相手の話に興味を持って聞きます。

次に、場があたたまってきたら、「今悩んでいることや、年末年始のお休みの前に相談してスッキリしておきたいことはないですか?」と相手に聞きたいことを聞いてみましょう。

ここで、相手の話に興味を持って面白そうに聞くのがコツです

あなたが面白そうに話を聞いてくれれば、話している新入社員も話していて気持ちがいいですよね?

ここで、「何か壁にぶち当たっている」内容を聞き出しましょう。

このとき、不満や愚痴になるかもしれません。

それでも、相手を否定しすぎることなく「うん、うん。それで?」、「どうしてそう思ったの?」と生の会話の流れを大事にして、相手の本当の気持ちを聞き出しましょう

もしかしたら、不満や愚痴の中に、「何かの壁」を本人が自分で解決できるような糸口が隠れているかもしれません。

また、会社勤めが長いとどうしても会社の常識で物事を考えがちです。

新入社員の新しい感覚が自分たちの気づけなかった「何かの壁」を気づかせてくれるかもしれません。

阿川さん流の「ポイントを絞り相手の話を面白そうに聞く、話の流れに合わせて会話をする」方法は、相手のためだけでなく自分のためにもなりそうですね。

もうひとつ、ビジネスにもプライベートにも活かせるヒントを紹介します。

「聞く力-心をひらく35のヒント」の要点

「3章 話しやすい聞き方」より「相手のテンポを大事にする」

相手との対話の中で、沈黙が続くと、別の言葉で言い換えて質問をしようか、話題を変えてしまおうかと悩むものです。

阿川さんも若いときは沈黙が苦手で、すぐさま次の質問に移っていたそうです。

しかし、人それぞれにテンポがあることを尊重することが大事だと言います。

じっと待って静かに控えていると思いもかけない貴重な言葉に出会うこともたくさんあったそうです。

職場でのチームメンバーとの関係、親子関係、恋人や夫婦関係など、深い関係性を築く上で、沈黙の先に本音が聞けることもありますよね!

ビジネス、プライベートに活かす
  • 沈黙を恐れず、じっと待つことも時には必要と心得る。

この阿川さん流の方法も、相手だけでなく自分のためにもなりそうです

次に「聞く力-心をひらく35のヒント」の評価と口コミを見てみましょう。

「聞く力-心をひらく35のヒント」の評価と口コミ

たくさんの方に読まれている「聞く力- 心をひらく35のヒント」。

この章では、実際に本を読んだ方の評価と口コミを紹介します。

この方が言うように、みんなが知っている大物著名人とのエピソードが面白く書かれているので、阿川さんとおしゃべりするような気持ちであっという間に読めます。

笑えて学びになる本です。

「聞く力-心をひらく35のヒント」では、「相手に気持ちよく話してもらうにはどうしたらいいか」が一貫して書かれています。

この方が書いている「魔法の言葉」や、小手先のテクニックではなく、本質的なことが書かれていますよ。

聞くことは誰にでもできるようでいて、意外と難しいですよね。

相手の心が軽くなったり、前向きになったり、そんな聞き方が身に付いたらいいですよね。

そのヒントが書いてありますよ。

「ただ聞くこと。それが相手の心を開く鍵なのです。」

本書に出てくる臨床心理学者の河合隼雄さんの言葉です。

「ただ聞く」ことに真摯に向き合ってきた阿川さんだからこそ語れることが書いてあります。

ここまで、色々な方の「聞く力-心をひらく35のヒント」への口コミや評価を見てきました。

筆者もみなさんに同感です。

阿川さんの「相手への敬意を持って真摯に聞く姿勢」、そして何より「聞くことを楽しむこと」ぜひ見習いたいですね!

この「聞く力-心をひらく35のヒント」は、色々な方におすすめできる本です。

次の章でどのような方に読んでほしいか筆者なりの解説をします。

「聞く力-心をひらく35のヒント」を読んでほしいのはこんな人

ここまで、筆者の友人のように初めてチームリーダーになった人や初めて人の上に立つ人に向けて「聞く力-心をひらく35のヒント」のあらすじや要約をお伝えしてきました。

この本は、初めてチームリーダーになった人や初めて人の上に立つ人だけでなく、様々な方におすすめしたい本です。

例えば、以下のような状況の方におすすめします。

こんな人におすすめ
  • 仕事で人と話をすることが多い方
  • お客様の悩みなどを聞く方
  • 仕事、プライベートに関わらず会話を通して他者と更に深い関係を築きたいと考えている方

「お客様の悩みなどを聞く方」であれば、ついつい解決策をすぐに示してあげたくなるものです。

ここで敢えて「自分の話を聞いて欲しくない人はいない」(1章より)ことを念頭に置き、「相手の気持を押し測る」(1章より)ことを大切にしましょう。まずはお客様の話をじっくり聞くことです。

さらに、「フックになる言葉を探す」(3章より)ようにすると、お客様の表面的な悩みだけでなく、奥にある想いや考えも聞くことができ、より良い提案ができるかも知れません。

「聞く力」を身につけて、相手とのコミュニケーションを深めよう

ここまで「聞く力-心をひらく35のヒント」のあらすじや要約、口コミ、どんな人におすすめかをご紹介しました。

この記事でわかったこと

「聞く力ー 心をひらく35のヒント」のあらすじ、要約、どんなことが書いてある?

  • 聞き上手とは
  • 聞く醍醐味
  • 話しやすい聞き方
    この本は、初めてチームマネジメントをする方や初めて人の上に立つ方におすすめ。

「聞く力ー 心をひらく35のヒント」の評価や口コミ

  • 大物著名人とのエピソードが面白く、あっという間に読める。
  • 「相手に気持ちよく話してもらうにはどうしたらいいか」が一貫して書かれている。
  • 相手の心が軽くなったり、前向きになったりするような聞き方が書いてある。
  • 「ただ聞くこと。それが相手の心を開く鍵」という言葉が印象的である。

「聞く力ー 心をひらく35のヒント」を読んでほしいのはこんな人

  • 仕事で人と話をすることが多い方
  • お客様の悩みなどを聞く方
  • 仕事、プライベートに関わらず会話を通して他者と更に深い関係を築きたいと考えている方

コミュニケーション能力をアップさせたい方は、ぜひ「聞く力-心をひらく35のヒント」を手に取って、それぞれのヒントを詳しく学んでみてくださいね。

そして、「聞き上手」になってビジネスの場でもプライベートな場でも、相手との関係性をもう一歩深める手がかりにしてみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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