育休中に上の子を保育園に預けるのはずるい?本当は退園させるべき?

「育休中なのに上の子を保育園に預けてずるい!」と言われた経験はありませんか? 
実際に言われた訳じゃなくても、ネット上でそのような投稿をみて、少なからず傷ついた方もいますよね。 

育休中に上の子を保育園に預けることははたして本当にずるいことなのでしょうか…? 

育休中の保育園の利用について迷ってる皆さんのために、対処法を解説していきたいと思います。

この記事はこんな人が書いてます

30代 とある専門商社で事務の仕事をしています。(時短正社員) 

長男が2歳4ヶ月(1歳児クラス)の時に次男を出産し、2019年10月から2021年4月までの約1年半産休育休を取得。 

saoriku03

saoriku03の子どもたち 

 長男 
3歳 プロの子鉄 
某新幹線変形ロボにハマる。
0歳児クラスから公立の認可保育園に通っています。 

次男 
1歳 大食漢 
うたのおねえさんにメロメロ 
1歳児クラスから私立の認可保育園に通っています。

目次

育休中に上の子を保育園に預けることは本当に「ずるい」こと? 

育休中に上の子を保育園に通わせることはずるいことではありません!!
育休中は保育を必要とする状態ではありませんが、多くの自治体で保育園の継続が認められているので、決してずるいことではないのです。

https://twitter.com/pobeko_yurumama/status/1363715865317842951?s=20
https://twitter.com/yuuuna3636/status/1194854208748449795?s=21

引用:Twitter

専業主婦で上の子のお世話をしながら妊娠生活を送るのも、妊婦でいながら仕事を続けることもどちらも大変なことですよね。
どちらの方がより大変かなんて比べることは出来ませんし、上の子が保育園に行っていることがずるいと言いたいのであればその母親ではなく行政に言うべきだと思います。

育休中で上の子を保育園に通わせようか悩んでいるあなたへ 

「育休中は母親が家にいるから上の子を退園させて家で見た方がいい」って言われたり思ったりしたことはありませんか? 
実は筆者も次男の出産前、長男の保育園を退園させようか迷った経験があります。 

継続か退園で迷っているなら継続をオススメします!!!

他人の声は関係ありません。
あなたとお子さんにとってベストな方を選択した方が良いと思いませんか?

少しだけ筆者の家庭の話をさせていただきますね。

次男を出産したとき、長男は1歳児クラスに通っていました。 
育休中は保育料がもったいないし、待機児童問題のためにも一旦退園させた方がいいと思ったからです。 

しかし、結果として我が家は退園ではなく、継続して通わせることを選びました。 
継続を選んだ理由は2つです。 

・1度退園させたら2度と元の保育園に戻れないと思った

・退園させて環境を変えることが長男にとって負担になると思った

退園ではなく、継続を選んだ詳しい理由をお話していきます。

1度退園させたら2度と元の保育園に戻れないと思った 

当時の条件は下記の通りです。

・筆者が住んでいる市は保活激戦区ではないものの、どの年齢も外勤のフルタイム勤務でないと待機児童になる可能性がある。
・筆者が住んでいる市には育休退園の制度はなし。
・育休を理由に退園すると復帰時の選考で20点の加点がつく。
・復帰時、長男は3歳児クラス(年少さん)に進級予定。

保活を経験された方ならご存じかと思いますが、認可保育園入園のための選考は点数制で行われます。
両親の勤務形態や家庭の状況、子の状況により細かく加点されていきます。
保育園激戦区はもちろんですが、そうでない自治体も両親ともにフルタイム勤務でないと0~2歳児クラスの選考に落ちる可能性がとても高いです。

「復帰時の20点の加点」は大変魅力的でしたが、3歳児クラスの枠はどの園も0~3人ほどなので入園はとても狭き門となります。
年少クラスに入園希望を出すということは、育休退園同様に20点の加点がつく小規模保育園(0~2歳児クラスまでの保育園)を卒園した子たちわずかな枠を取り合うことになるのです。

長男が通っていた園は市内でトップクラスの人気園なので一度退園したら二度と戻れないと思い、継続を選択しました。

退園させて環境を変えることが長男にとって負担になると思った 

育休中は保育を必要とする状態ではないとはいえ、環境を変えてしまうことが長男にとって負担になるのではないかと思っていました。
家にいても赤ちゃんのお世話もありますし、上の子だけを優先して過ごすことは不可能ですよね。

実際に育休退園の制度がない自治体は年齢の低い子どもであっても環境を頻繁に変えることは子どもにとって負担になると見解を示しています。

こどもが保育施設等を利用中であって、こどもの環境の変化に配慮して区保健福祉センターが児童福祉の観点から必要と認める場合には、引き続き同じ保育施設等を利用することができます。これは、年齢の低いこどもにとっても家庭での保育と保育施設での保育の入れ替わりを繰り返すという環境の変化は心身への影響が危惧されるため、こどもの環境の変化に配慮して育児休業を理由とする保育認定を行っております。

引用:大阪市『専業主婦と育休者の保育園利用の不公平について』

ただし母子ともに保育園の対応に満足していないなど、転園させたい理由があるなら育休退園をするのも良いかと思います。

保育園の役割と育休中の利用について

ここからは、保育園の役割や育休中の保育園の利用に関して解説していきます。 
保育園と混同されやすい幼稚園との違いや育休中に保育園を利用するときに筆者が心がけていたことなどもお話していきます。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

保育園の役割とは 

保育園の役割は、児童福祉法に基づき『保育に欠ける子どもの保育を行い、健全な心身の発達を図ることを目的とする児童福祉施設であり、入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならない。』とされています。

引用:ほいくらいふ

保育園の役割は、親の就業などの理由で家庭での保育を必要とする状態の子どもを保育することです。 
保育園は厚生労働省の管轄にあり、「児童福祉施設」という位置づけです。 

保育園とよく比較される幼稚園は文部科学省の管轄にあり、「教育機関」という位置づけになっています。 

育休中は「家庭での保育を必要とする状態」にはならないので育休中に上の子が保育園に通うことがずるい!といわれてしまうのです。

育休中に保育園を利用する場合は?

育休中は「保育を必要とする状態」ではないので、保育時間が短くなります。
筆者が住んでいる市では勤務中は1日最長11時間の保育標準時間(7:00~18:00/延長保育あり)で保育をしてもらえました。
産休以降は1日最長8時間の保育短時間に変更になり、筆者の長男は8:30~16:30まで保育園に通っていました。

また、平日フルで預けるのではなく週に何回かお休みをしたり、給食までの半日保育でお迎えに行ったりなどなるべく保育園に通う時間を短くして園や長男の負担にならないように生活するように心がけていました。
他の育休中の方も上の子が乳児クラスに通っている人は同じような感じでしたよ。

育休中に上の子が保育園に行くことに対して「ずるい!」と言ってる人とは? 

※これから挙げるのは一部の方の声です。 特定の属性の方全てを否定するものではありません。 

実際にインターネット上に挙げられた意見をみていきましょう。
育休中に上の子が保育園に行くことに対して「ずるい!」と言ってる人は大きくわけて2種類の方がいました。

上の子が0~2歳の専業主婦 

引用:Twitter

母親が専業主婦でも3歳以上であれば多くの子どもは幼稚園に通っていますので「育休中に上の子を保育園に預けてずるい!」という声はほぼありませんでした。 
0~2歳の子どもがいる専業主婦でも産前産後事由(産前産後合わせて5ヶ月間)で保育園の申請を出すことは可能です。 
しかし、保育園激戦区だとフルタイムの人ですら保育園に入れないので専業主婦の人が上の子を保育園に入れることは不可能でしょう。 

妊娠中や産後の身体がしんどいのは誰でも同じなのに育休中の人は預けることができて自分は預けることはできないという事実が不公平感を生んでいるようです。 

育休退園の制度がある自治体に住む人

厳しい保活を乗り越えて保育園に入園できたとしても、2人目の育休に入った途端に上の子が保育園を退園になる「育休退園」という制度がある自治体もあります。

引用:Twitter

以前は育休退園制度があったものの、その後保護者からの要望によって制度を廃止をした自治体もあります。
しかし、保活激戦区では育休退園の制度がいまだにあります。

例えば、保活激戦区で有名な神奈川県横浜市では、育休中は5歳児クラス(年長クラス)以外の保育園継続は基本認められていません。

在園児以外の子(第2子等)の育児休業中は、ご家庭で保育が可能ですので、原則として保育所等の利用はできま
せん。ただし、次のような保護者の諸事情及び児童福祉の観点を総合的に勘案したうえで、育児休業期間中において
同一保育所等での利用継続を認めています。
1 保護者の諸事情による場合
母親の産後の状態、出産した同居家族の健康状態について勘案し、保育の必要性の事由を変更することにより、
利用継続を認めることができる場合があります。
2 児童福祉の観点による場合
(1) 保護者の育児休業開始日において、次年度に就学を控えている5歳児クラスの児童(いわゆる年長組)に
ついては、育児休業期間中の利用継続を認めます。
(2) 保護者の健康状態やその子どもの発達上環境の変化が好ましくないと考えられる場合など、児童福祉の観
点から当該施設・事業を引き続き利用することが適当と認められる場合において、育児休業期間中の利用継続を認
めます。
3 利用継続できる期間
育児休業が終了する日が属する月の末日まで

引用:令和3年度 横浜市保育所等利用案内

埼玉県所沢市は2015年から0~2歳児クラスに通う子どもを対象に育休退園制度を導入し、当時大きな話題となりました。

育児休業中に利用継続ができる事由

(1)対象児童の年齢が、下の子の出生の翌々月末時点で3歳以上の場合につきましては継続が可能です。 
⇒「育児休業中における在園児の保育の利用継続申請書」を提出してください。 

(2)保護者の健康状態や子どもの発達上環境の変化が好ましくないと思われる場合 
⇒「育児休業中における在園児の保育の利用継続申請書」を提出してください。 
下記1から6のいずれかの事由に該当し、保育の継続利用が認められた場合には、0歳から2歳児(クラス年齢)の在園児も継続が可能です。 
1.出生児の疾病(厚生労働省の小児慢性特定疾病の対象疾患)⇒医師からの診断書を提出(添付)してください。(様式不問) 
2.出産した母親の疾病、障害⇒医師からの診断書を提出(添付)してください。(市所定の様式) 
3.同居親族等の介護・看護⇒介護・看護対象となる方の診断書又は障害・精神福祉・療育手帳・介護保険証のいずれかの写しに加え、介護・看護のスケジュール表を提出してください。 
4.多児出産(双子以上)⇒母子手帳の写しを提出してください。 
5.混合保育により入園し、継続保育が必要な場合⇒提出(添付)書類はありません。 
6.在園児の家庭における保育環境等の状況から、引き続き保育所等を利用することが必要な場合⇒保護者との個別面接等により家庭における保育環境等をヒアリングさせていただき、保育の継続利用の可否を総合的に判断させていただきます。 

引用:所沢市 育児休業中の保育について

育休退園は待機児童の解消のための制度と言われています。
しかし、育休退園になった家庭は次年度以降また保活をする必要があるので今度はその家庭の子どもが待機児童になる可能性があるでしょう。
育休退園になるなら2人目は諦めるという家庭も出てきて、育休退園制度は少子化を加速させているんじゃないかな・・・と筆者は考えています。

もし「育休中に上の子を保育園に預けてずるい!」と言われてしまったら

もしあなたが「育休中に上の子を保育園に預けてずるい!」と言われるようなことがあったらどうしますか?
このような発言をする方は相手にしない方が良いでしょう。
言われっぱなしも悲しいとは思いますが言い返してさらにひどいことを言われてもあなたが傷つくだけですし、笑顔でそっとその場を離れることをおすすめします。

育休中の上の子の保育園の利用は行政も認めていることですし、ずるいことはありませんよ。

あなたとお子さんにとってベストな選択を!

育休中の上の子の保育園について筆者の経験や様々な自治体の例を挙げながら解説していきました。

筆者は育休中の保育園の継続を選びました。
しかし、次男が生まれてすぐに新型コロナウィルスが日本に上陸し、約2ヶ月の登園自粛を経験しました。
筆者の育休はイレギュラーなことばかりでしたが、あなたはご自身とお子さんにとってベストな選択をしてくださいね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

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