近年、世界を揺るがす大きな出来事ばかり起きています。
日本国内でも大きな出来事が起き、不安な気持ちを抱えている人も多いはず。
そんな中、ファクトフルネスの考え方が注目されているのを知っていますか?
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ベストセラー本「ファクトフルネス」で一躍有名になった考え方です!
身につけると、物事を冷静に見られるようになると言われています。
なかなか読書をする機会がない人も、この記事を読めば考え方のルールがわかりますよ。
「ファクトフルネス」の考えを身につけて、正しい情報の読み方をマスターしていきましょう!
ファクトフルネスで世界を見るって?
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「ファクトフルネス」は、同名の本『FACTFULNESS』(ファクトフルネス)の筆者ハンス・ロスリングが造った言葉です。
- ファクト = 事実・実際にあったこと
- フルネス = 十分・満ちている
そのまま訳すと「事実に満ちている」ですが、「正しい情報はデータから読み取れる」という意味が含まれています。
テレビやインターネット、SNSには情報があふれていますよね。
大きな出来事があるとフェイクニュースも増えて、人々の不安はより強くなることも。
ニュースは、どこまでが真実なのか見極めるのは難しいことです。
悲惨なニュースほど関心を持たれ、人々の心に色濃く残ってしまいます。
悲惨なニュースを見て不安に思ってしまったとき、感情を捨てて事実と向き合うことが、ファクトフルネスに基づいた考え方です。
ベストセラー本「ファクトフルネス」を紹介!
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世界的に注目された書籍「ファクトフルネス」は2019年に日本でもベストセラーとなりました。
広告や書店で平積みにされているのを見たことがある人もいるはず。
そんな「ファクトフルネス」はしっかりとした装丁の読み応えたっぷりの本。
300ページ以上もあるので、「堅苦しい上に分厚い本なんて読む気が起きない!」という声も。
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実は上司に読むよう薦められたんですが、なかなか手が出せなくて……
上司に薦められた手前、読んでないとも言えないですよね。
かといって読む時間もない……という人のために、ベストセラー「ファクトフルネス」の内容をこっそり教えますね。
データで世界を見るってどういうこと?
この本では、「先入観や思い込みを捨てて、データに基づいた目線で出来事を見る」ことを一貫して言っています。
例として、世界の災害による死者数のデータを紹介します。
・1930年代は971,000人(年平均)
・2010年代は72,000人(年平均)
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80年前と比べて激減してますね!
昭和初期の日本でも、台風で1,000人単位の死亡者が出ていました。
平成以降は台風でこれほどの被害は出ていませんよね。
これは人が災害対策をとり続けた結果です!
しかし、メディアでは災害での死亡者数は100年前と比べて減っているとは伝えません。
今起きている災害を伝え続けます。
ニュースとしてはもちろん大事なこと!
ですが、視聴者は「災害による被害者が増えている」と勘違いしてしまうことも。
ゆっくりと進歩したことはニュースになりづらく、急に起きた悪いニュースは耳に入りやすいのです。
ニュースは視聴者に見てもらえるように工夫されています。
あえて悲惨な事件をクローズアップすることもある、ということを念頭におきましょう。
ニュースを見た上で、自分で情報を比較するクセを身につければ、不安は減っていきます。
思い込みの犯人「10個の本能」
「ファクトフルネス」では、次の10個の本能が事実を誤認させる犯人と指摘しています。
この本能とうまく付き合うことができれば、暗いニュースを耳にしても冷静でいられますよ。
1.分断本能「世界は分断されている」
2.ネガティブ本能「世界はどんどん悪くなっている」
3.直線本能「世界の人口はひたすら増え続ける」
4.恐怖本能「危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう」
5.過大視本能「目の前の数字がいちばん重要だ」
6.パターン化本能「ひとつの例がすべてに当てはまる」
7.宿命本能「すべてはあらかじめ決まっている」
8.単純化本能「世界はひとつの切り口で理解できる」
9.犯人探し本能「誰かを責めれば物事は解決する」
10.焦り本能「いますぐ手を打たないと大変なことになる」
「ファクトフルネス」ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド より
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人を不安な気持ちにさせやすい本能を3つピックアップして紹介します!
ネガティブ本能
「世の中がどんどん悪くなっている」と思いこんでしまうことをネガティブ本能と言います。
どうしても人はよい話よりも悪い話に心が動かされるからです。
なかでも、報道の力は強く「今起きている悪い出来事」を集中して人々に伝えてきます。
衝撃的な話ほど、心に残りますよね。
世界にはよいこともたくさん起きているのにフォーカスされづらいのが現状です。
そのため、よいニュースはデータを見て自分で探す必要があります。
悪いニュースばかり耳にしても、悪い出来事が増え続けているとは限らないと、覚えておくとよいでしょう。
過大視本能
過大視本能は「目の前にある一つの数字がとにかく重要」と感じてしまうことです。
2020年から、日本のニュースでは毎日とあるウイルスの感染者数が発表されてきました。
数字が大きくなるとアナウンサーの声も深刻さを増し、視聴者の不安はどんどん募っていきます。
重症になっても治療が受けられない患者さんの話も耳にします。
ニュースで報道された数字を、自分なりに検証したことはありますか?
感染者のなかには、無症状やごく軽症の人も含まれます。
医療は、地域によって受け入れのキャパシティが違っています。
自分の状況を知るためには、数字そのままを受け止めるだけでは不十分。
正しくウイルスと向き合うためにも、数字は必ず比較するクセを身につけておくといいですね。
単純化本能
単純化本能は、世の中の出来事を「一つの考え・一つの解答」で理解しようすることを指します。
何事もシンプルなほうが安心しませんか?
大きなニュースを見聞きして、原因や解決策を自分なりに考えることもあるでしょう。
自分の考えにしっくりくると、人はなかなか他の意見に耳を貸そうとしません。
実際、「一つの考え・一つの解答」を盲信して、残虐行為をした独裁者は山ほどいます。
自分がしっくりきた考えは大切ですが、他の意見も大切です。
自分の意見に合わない情報をあえて進んでキャッチしていくと、世界を誤解しないで済むようになります!
「ファクトフルネス」がキレイ事と言われる理由
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多くの著名人も支持するファクトフルネスの考えですが、批判的な意見があるのも事実。
そんな反対意見も紹介します。
ポジティブすぎる
「ファクトフルネス」では、物事は昔よりも良くなっているのがわかる、と言われています。
裏を返せば、今起きていることに目を背けている、とも言えます。
100年前と比べれば、生活水準は上がっています。
昔は特権階級しかできなかったことが、今は普通の人でも経験できますよね。
何か起きても「昔よりはマシだよね」と、あっさり片付けられてしまう危険があります。
過去との比較ばかりではなく、今の出来事に目を向けないと発展はストップするリスクがあると指摘しています。
同じ集団の中の格差に触れていない
「幅広い視点で世界を見ようとするので、同じ集団の中の格差には目が届いていない」という指摘もあります。
「ファクトフルネス」では世界の生活環境をレベル1〜4に分類しています。
- レベル1…焚き火で生活、地面に寝る、水を求めて数時間歩く、1日1ドル以下の収入
- レベル2…簡単な調理器具、マットレスで寝られる、停電ばかり、1日4ドルほどの収入
- レベル3…水道や電気が安定、ちょっとした余暇が楽しめる、1日16ドルほどの収入
- レベル4…インフラ完備、旅行で飛行機を使える、1日32ドル以上の収入
世界規模で見れば、レベル1の生活をしている人は減ってきています。
貧困に苦しむ人が減っているのはいいことですよね。
日本に住む人の多くは、レベル4の生活です。
だからといって「日本は問題ない」とは言い切れませんよね?
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日本の中でも格差は問題になっているよ
世界的に見ればレベル1にいる人たちの数は減ってきていますが、レベル4のなかでも格差があるのは事実。
同じレベルの中の差も問題にするべきだ、という指摘があります。
「ファクトフルネス」の意味って知ってる?ベストセラーから読みとく正しい世界の見方のまとめ
世界情勢の不安から再注目されているファクトフルネスの考え方。
データをもとにすると「本当に世界で起きていること」をキャッチできます。
自分の心を守るためにも身につけておいて損はありませんよ。
- ファクトフルネスは「先入観や思い込みを捨てて、データに基づいた目線で出来事を見る」こと
- 自分でデータを比較するクセを身につける!
- 世界を誤認させる10の本能を知って、世の中の出来事と上手に付き合う!
ファクトフルネスは楽観的な考え方だ、と批判的な意見があるのも事実。
多様な意見を取り入れて、自分で考えていくのがファクトフルネスの真骨頂です!
ぜひ実践してみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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