あなたは、あさりをどのようにして召し上がりますか?
味噌汁、バター炒め、それともボンゴレビアンコ……。
栄養も豊富でおいしいあさりは、お好きな方も多いのではないでしょうか?

しかし、口に含んだ時にじゃりって音がして砂が出てくると、せっかくのお料理も台無しですよね。



近所の方から潮干狩りで採ったあさりをいただいたのだけど、砂抜きが必要ですよね?
以前に砂抜きをして、あさりが一晩で死んでしまったので不安だわ。
あさりは、砂抜きの方法を間違えると一晩で死んでしまい、悪臭を放つこともあるんです。
そんな失敗を避けたい、あなたのために分かりやすく解説します。
- あさりの砂抜きとは
- あさり砂抜きの正しい方法
- 生きているあさりと死んでいるあさりの見分け方
- あさりの保存方法
- あさりのおすすめレシピ
砂抜きをバッチリ行うとお料理の味もバツグンにアップしますよ。
あなたも正しい砂抜きの方法をマスターして、あさりをおいしくいただきましょう。
ぜひ最後までお読みください。
あさりを一晩置いたら死ぬ?


あさりが手に入ったら、最初に「砂抜き」を行います。
砂抜きとは?
そもそも「砂抜き」とは、何でしょうか。
あさりは海で砂の中にもぐっている間、海水を殻の中に吸い込んでは吐きだしています。
これを繰り返しながら、酸素や餌を殻の中に取り込んで生息しています。
同時に砂も一緒に吸い込んだり、吐きだしたりしているのです。
その砂を取り除くのが砂抜きです。
お料理をする前にていねいに砂抜きすることで、おいしく仕上がります。
- うまみが引き立つ
- 保存性が高まる



あさりを一晩中、砂抜きしたら死んでしまったのは、どうしてかしら?



おそらく、砂抜きの方法が間違っていたのだと思います。
正しく砂抜きを行えば、一晩で死んでしまうことはありません。
あさりが一晩で死んでしまう原因として、次のような場合が考えられます。
- 水の量が多い。
- 水の塩分濃度が適切でない。
- すでに死んでいたか、弱っていた。
この内容を踏まえながら、次の章ではあさりの砂抜きの正しい方法について解説していきます。
あさりの砂抜きの正しい方法


潮干狩りで採ってきたあさりは、当然砂抜きは必要ですが、お店で購入したあさりには「砂抜き済」と表示してあるものが多くあります。
砂抜き不要?
まずは、最初に気になる疑問。



お店で買ってきたあさりで「砂抜き済み」と表示してあるものは、砂抜きしなくて大丈夫ですよね?



「砂抜き済み」と表示があっても、少量の砂を含んでいることがあります。
そのため砂抜きすることをおすすめします。
この場合は、潮干狩りで採ったあさりほどの長い時間は不要です。
それでは、あさりの砂抜きの準備から順に解説していきます。
あさりの砂抜き準備
まず、必要なものを準備しましょう。
- ざる付きボウル
- バット(または、水切りかご)
- 塩
- アルミホイル(またはふきん、新聞紙など)
あさりを洗う
ざる付きのボウルにあさりを入れ、真水の流水でやさしくこすり合わせて洗います。
ボウルの水が濁ってくるので、水を捨てながらこれを何度か繰り返します。
あさりは塩水の中で生息しているので、真水で洗うことで殺菌効果もあり、表面の汚れが落ちやすいのです。
生きているあさりと死んでいるあさりの見分け方
次にあさりの生存確認のポイントについて説明します。
軽くこすり合わせ、カチカチと石のような高く澄んだ音がして、貝が閉じているものは生きています。
一方、以下のようなあさりは死んでいるので、取り除きましょう。
食べることはできません。
- 軽い音がするもの
- 貝が開いているもの
- 親指と一指し指で貝殻をずらすと容易にずれてしまうもの
- 硫黄のようなキツイ臭いのするもの
塩水を作る
砂抜きは3%の塩水を使う必要があります。
3%の塩水の簡単な作り方をご紹介します。
500mlのペットボトルにキャップ2杯分の塩(15g)を入れ、混ぜ合わせます。
バットにあさりが重ならないように平たく並べ、表面が3分の1ほど出るくらいの塩水を入れます。
- 重なるといったん吐いた砂を下にいるあさりが再び取り込んでしまう。
- あさりは入水管で吸った水からエラで酸素を吸収し、出水管から水を吐き出している。
水が多いと呼吸ができずに死んでしまう。
あさりの保存について
塩水に浸けたあさりは、アルミホイルをかぶせ、つまようじなどで、数か所の空気穴を開けましょう。
あさりが呼吸できず、死んでしまうからです。
また、あさりは水管から塩水を吐き出すため、周りに飛び散って汚れてしまうのを防ぎます。
あさりの砂抜き保存時の注意
保存する場合にも、注意すべきポイントがいくつかあります。
- 保存温度……15℃~20℃
- 保存場所……暗く、涼しい場所(夏場は冷蔵庫がおすすめ)
- 時 間……4時間~1日
- 保存方法……残ったら冷蔵庫で保管し、2日位で食べきる。この時は水気を切り、新聞紙などに包んで保存する。
室温が20度くらいで、暗く涼しい場所に保存します。
気温が高くなってしまう夏場は、冷蔵庫に入れてください。
潮干狩りで採ってきたあさりは、一晩置きますが、砂抜き済みの買ってきたものは4時間程度で大丈夫です。
残ってしまったら冷蔵保存し、2日位で食べきりましょう。
あさりの長期保存方法について


あさりは鮮度が命で、傷みやすい食材です。
2日間で食べきれないときは、早めの冷凍保存をおすすめします。
まず、水気をキッチンペーパーで拭き取り、冷凍用保存袋に平らにして入れます。
しっかりと空気を抜いて、冷凍庫で保存すれば3週間~1ケ月位の保存が可能です。
調理するときは、凍ったまま使用するとうまみ成分がアップします。
あさりの砂抜き時短テクニック


忙しいあなたに朗報!
時間がないときの裏技、あさりの砂抜き時短テクニックについてご紹介します。
この方法を使うと、短時間で砂抜きが終わってしまいます。
- 熱湯500mlに水500mlの水を加え、50℃のお湯を作る。
- この中に洗ったあさりを10分浸す。
- お湯に浸したままあさりをこすり洗いする。
- いったん水に戻す。
- この作業をもう1度繰り返す。
- 2回目は5分浸けるだけでok
- 再びこすり洗いをする。
これで完成です。
お湯に浸けることで、あさりがのぼせて砂を吐き出します。
10分以上浸けるとあさりの旨味がなくなってしまうので注意しましょう。
あさりのおすすめレシピ


あさりの砂抜きが終わったらいよいよ料理を作ってみましょう。
あさりには、たんぱく質、鉄分、亜鉛、カリウム、ビタミンB1・2、タウリンなどの豊富な栄養素が含まれています。
簡単にできるあさりのレシピを紹介します。
動画もあわせてご覧ください。
あさりと春キャベツのバター醤油蒸し
- キャベツ 1/2玉
- あさり 200g
- 酒 大さじ2杯
- バター 20g
- しょうゆ 小さじ1杯
- キャベツの芯を取り、ざく切りにします。
- フライパンにあさり、キャベツ、酒大さじ1を入れ、ふたをして5分中火で加熱。
- バター20g、しょうゆ小さじ1を加え、混ぜ合わせます。
春野菜のボンゴレ・ビアンコ
- 水250㏄
- オリーブオイル 小さじ2杯
- 塩 小さじ1/2杯
- スパゲッティ(1.8㎜)100g
- 白ワイン 30㏄
- あさり 120g
- にんにく 小さじ1/2杯
- 菜の花 30g
- たけのこ水煮 30g
- 鍋に水250㏄、オリーブオイル小さじ1、スパゲッティ、白ワインを入れます。
- 鍋の上にざるをかぶせ、その中にあさりを入れ、5分間蒸します。
- あさりが開いたら、ざるごとあさりをのけます。
- さらにスパゲッティーを5分ゆでます。
- にんにく、菜の花、たけのこ水煮を加え、水分がなくなるまで混ぜ合わせます。
- あさりを盛りつけます。
あさりのあんかけ豆腐
- 木綿豆腐 1丁
- サラダ油 大さじ1杯
- しょうが 1かけ
- あさり 300g
- 酒 大さじ2杯
- 水 300㏄
- アスパラガス 2本
- だしの素 小さじ1杯
- みりん 小さじ1杯
- 薄口しょうゆ 小さじ2杯
- 塩 少々
- 水溶き片栗粉 適宜
- 木綿豆腐はキッチンペーパーに包み、600ワットのレンジで2分加熱し、水切りをします。
- レンジから豆腐を取り出し、6等分に切り分けます。
- 鍋にサラダ油、しょうが、あさりを入れ炒めます。
- 酒、水を加え、ふたをして、中火であさりが開くまで蒸し煮にします。
- 中央を開け、斜めにカットしたアスパラガス、豆腐を加えます。
- だしの素、みりん、薄口しょうゆ、塩で煮詰めます。
- 豆腐を取り出します。
- 水溶き片栗粉でとろみを付けます。
- お皿に盛りつけた豆腐に、とろみをつけたあさりを盛り付けます。
上記以外にも7種類のレシピを動画で紹介します。
気になるレシピのところで止めて、参考にご覧ください。
- あさりと春キャベツのバターしょうゆ蒸し ……0:05
- あさりと豆乳の塩麹スープ ……0:39
- ボンゴレ・マキアート ……1:19
- あさりご飯 ……2:09
- 春雨とあさりの酒蒸し ……3:57
- 春野菜のボンゴレ・ビアンコ ……4:02
- あさりの中華粥 ……4:56
- ベーコンとほうれん草のクラムチャウダー ……5:56
- あさりのあんかけ豆腐 ……6:48
- ボンゴレ炊き込みご飯 ……7:46
和食にも洋食にも活用できるあさりは、万能選手といえますね。
ぜひ、お気に入りのレシピに挑戦してみてください。
正しい方法であさりの砂抜きをしておいしくいただきましょう
最後に、ここまでの内容をおさらいをしましょう。
・洗う時は真水でこすり洗いする。
・死んだあさりは最初に取り除く。
・あさりは重ならないように並べる。
・表面が3分の1ほど出るくらいの3%の塩水に浸ける。
・砂抜き時間は4時間~1日
・空気穴を開けたアルミホイルを被せ、20℃の涼しい冷暗所に保存。
・お湯で砂抜きする時短テクニックもある。
あさりは正しい方法で砂抜きすれば、一晩置いても死ぬことはありません。
今まで適当に砂抜きしたり、買ってきたあさりを、そのまま使用していたりと間違って処理していた方も多かったのではないでしょうか?
これからは正しく砂抜きをして、海の恵み「あさり」をおいしくいただきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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