生活リズムの朝型・夜型(クロノタイプ)は、遺伝子で決まるといわれています。
朝早く起きて勉強や仕事、軽い運動、趣味などに励み、夜は早く寝る…
そんな「健康的な生活」を送りたくて、夜更かししたい気持ちをぐっとこらえて早めに寝ても、朝起きられなかったり、起きられてもなかなか気合が入らず、やっと調子が出てきた頃にはもう夕方になってしまっている…
そんなあなたのクロノタイプは、遺伝的に夜型なのかもしれません。
理想とされる生活リズムや多くの企業(特に事務系)の勤務時間帯は朝型の人向きに設定されていることが多く、夜型の人は不利なことが多いように思われます。
自分に合った健康的な生活を送りつつ、仕事の能率を上げてより良い成果を出すために何かできることはあるでしょうか?
自分のクロノタイプを知る
国立精神・神経医療研究センターによる「朝型・夜型質問紙」では、自分がどのクロノタイプなのか診断することができます。
クロノタイプには、朝型・夜型だけでなく「中間型」もあります。
年齢によっては、もともと朝型だった人が中間型や夜型になっていたり、逆に元は夜型だったのが中間型や朝型になっている、ということもあるようです。
「朝型・夜型質問紙」では中間型寄りの朝型(夜型)なのか超朝型(超夜型)なのかということまで診断できるので、既になんとなく自分のクロノタイプがどれなのか見当がついているという人もぜひやってみてくださいね。
各クロノタイプの特徴
朝型の規則正しく健康的なイメージに対し、夜型は反対に生活リズムが乱れていて不健康なイメージを持たれがちですが、それぞれメリットとデメリットがあります。
朝型
朝型の人は、朝の目覚めが良く早起きが得意で、二度寝をしません。
朝の支度をゆっくりと余裕を持って行うことができ、人によってはジョギングなどの軽い運動をする時間や、勉強や仕事、趣味などの時間を朝に持つ場合があります。
午前中の生産性が高く、夜は比較的早い時間に眠くなるため、あまり夜更かしせずに早寝をする人が多いようです。
ヒトは昼行性の動物なので、生物としても理想的で健康的な生活を無理なく送れるということになります。したがって、健康状態も良好な場合が多いといわれています。
朝型のデメリットとしては、夜の比較的早い時間に眠くなりやすいため、夜間のイベントや付き合いは苦手な傾向があります。また、急な仕事などで寝るのが遅くなると、対応しきれず睡眠不足やそれに伴う体調不良に陥りやすいようです。
夜型
朝に弱く午前中の生産性が低めになってしまうため、時間管理が下手なイメージを抱かれがちですが、午後から夜、翌朝にかけての時間帯に本来の能力を発揮します。
21時ごろに集中力が最も高まり、朝までそれが続くため、より長時間集中して仕事をすることができます。
また早寝にこだわらず臨機応変に時間を使えるため、繁忙期などで夜遅くまで仕事をしても朝型の人ほど負担を感じずに乗り切れることが多いようです。
飲み会など夜の付き合いの時間帯は活動的になるため、人との関係性を広く深くしやすく、仕事のチャンスをつかみやすいといえます。
モーツァルトやオバマ大統領など、歴史上の偉人や成功者には夜型の人が少なからずいるといわれています。
ただし、先ほども触れたようにヒトは本来昼行性の動物であるため、夜型の生活は体調を崩しやすかったりイライラや肌荒れ、メンタルの不調の原因となる場合があります。
また、昼夜逆転生活により日光浴が不足して骨粗しょう症のリスクが高まるなど、自身の健康を常に意識していないと重大な病気にかかる可能性が高くなることがあります。
最も多いのは生活習慣次第でどちらのタイプにもなりうる「中間型」で、20歳前後の人は夜型化しやすく、それ以降は年齢を重ねるごとに朝型化していくといわれています。
クロノタイプは変えられるか?
クロノタイプに合わない生活はストレスが溜まりやすく、健康を損ねやすくなります。
また、特に夜型の人は勤務時間中に本来の力を発揮できず評価を得にくかったり、健康に支障が出やすくなったりと朝型の人に比べるとデメリットが多い印象で、変えられるのであれば変えたい、という人も多いでしょう。
しかし冒頭でも触れたように、クロノタイプは遺伝子で決まるといわれています。
したがって、いくら生活習慣を変える努力をしたところで夜型の人が朝型になることはできません。
夜にスマートフォンやパソコンの使用やテレビの視聴を避ければ多少睡眠の質や日中のパフォーマンスの改善にはつながりますが、それでなくても常に時差ボケ状態でストレスのたまりやすい夜型の人がそうしたストレス解消法まで我慢してしまったら、かえって精神面の健康が損なわれてしまいそうです。
夜にスマートフォンやパソコンを使う場合は、画面の明度を落とすか、ブルーライトをカットしてくれるグッズや機能を活用すると良いでしょう。
まとめ
今回は、クロノタイプ(睡眠タイプ)の朝型・夜型についてご紹介しました。
「今まで夜型だと思ってたけど、朝型・夜型質問紙で診断したら中間型だった」といった方も多かったと思います。
一口に朝型・夜型といっても、個人によって最適な生活リズムは異なります。
現在は新型コロナウイルスの影響でテレワークも増えており、以前より仕事の質が上がった人もいるかもしれません。
今後、在宅勤務や既存のシステムよりさらに柔軟なフレックスタイム制が社会全体に普及していくといいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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