ハロウィンが終わると、世間では、少しずつクリスマスムードが高まって来ますね。
「クリスマスケーキ早いとお得!」などの宣伝も見かけるようになります。
「ちょっと早いかなー」と感じつつ、今年はどこで注文しようかな?と、迷う方もいらっしゃるでしょう。
ところで、あなたは「シュトーレン」という発酵パンケーキをご存じですか?
ナッツやドライフルーツが入ったパンケーキですよね?
そうですね。
最近では、日本でも多く見かけるようになりました。
ホールケーキほど派手さはないけれど、ドイツではクリスマスにかかせないケーキなんです。
- シュトーレンの味や形について
- クリスマスに食べる理由や食べ方がわかる
- シュトーレンの保存方法
- シュトーレンのレシピ
今年は、シュトーレンで、ひと味ちがうクリスマスを過ごしてみてはいかがでしょうか?
ぜひ、最後までお読みくださいね。
シュトーレンはどんな味?
シュトーレンは、どんな味で、どんな材料を使って作られているのでしょうか?
初めて買ってみたいと思う方は気になりますね。
味について
シュトーレンは、バターをたっぷりと練りこんだ生地にラム酒につけこんだドライフルーツやナッツが贅沢にちりばめられた、芳醇な味わいの発酵パンケーキ(菓子)です。
仕上げに粉砂糖をまんべんなくまぶしてあるのも特徴です。
しかし、最初は今のような味ではありませんでした。
シュトーレンの発祥は、14世紀のドイツにさかのぼります。
当時のドイツでは、宗教上の理由で、バターやミルクなど動物性のものは、決まった時期にしか口にできませんでした。
そのため、当時のシュトーレンは、オーツ麦、イースト、なたね油、水を練って作った質素なものでした。
現在のようなバターたっぷりのおいしいシュトーレンが作られるようになったのは、15世紀後半です。
日本では、1969年に福岡の老舗洋菓子店がドイツのレシピで作ったのが最初です。
筆者もさっそくBROT LANDで購入し味わってみました!
フルーツとナッツたっぷりで、とても深い味わい。
粉砂糖も程よく生地に溶け込んでいて、甘さもそれほど気になりませんでした。
お気に入りのノンシュガーの紅茶やコーヒーと食べるのがおすすですよ!
そのほか、赤ワインやお酒ともよくあいます。
形やネーミングについて
シュトーレンは、細長く、トンネルのような形をしています。
このためドイツ語で、「坑道(こうどう)」や「地下道」を意味する「stollen(シュトレン)」と呼ばれるようになりました。
日本では、「シュトーレン」という呼び方が一般的です。
シュトーレンをクリスマスに食べる理由
クリスマスに食べる理由は?
シュトーレンはなぜ、クリスマスに食べられるようになったのでしょうか?
それには、次のような理由があります。
- 表面のふりかけられた粉砂糖が白いおくるみに包まれたイエスキリストを連想させるため、イエスの誕生を待ちながら食べるお菓子として広まった。
- 「クリスマスの贈り物」としてシュトーレンを司教様に献上していた歴史がある。
とても伝統があるパンケーキなのですね。
ますます食べてみたくなりました!
ドイツの各家庭では、クリスマスの半年も前からフルーツを洋酒につけこみシュトーレンを作る準備をします。
やがてクリスマス前に、焼いて味わう家庭の味として定着していきました。
シュトーレンの食べ方
シュトーレンの伝統的な食べ方を紹介しましょう。
まずは、真ん中から半分に切り、1㎝程度に薄くスライスします。
これをクリスマスの4週間前から一切れずつ食べて味の変化を楽しみます。
日が経つにつれ、ドライフルーツや洋酒の味が生地にしみこみ、深い味わいと変わっていくのがわかるでしょう。
シュトーレンは、イブやクリスマス当日を華やかに演出するクリスマスケーキとは違い、徐々にクリスマス気分を盛り上げてくれる極上のスイーツといえます。
シュトーレンの保存方法
次は、シュトーレンを最後までおいしく食べるための保存方法について解説します。
切ってしまったら常温は避け、冷蔵か冷凍で保存しましょう。
熟成による味わいを楽しむためには、温度が低すぎない野菜室で保存するのがおススメです。
- 冷蔵する場合は、断面と断面をぴったりと合わせてラップで包む。
- さらに保存袋や密閉できる容器に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存する。
- 冷凍保存する場合は、1㎝くらいにカットしたものを1枚ずつラップに包んで冷凍する。
- 解凍するときは、常温で30分くらい置く。
シュトーレンが日持ちするのはなぜ?
シュトーレンは、正しい分量で作れば30日~45日程度、日持ちするように作られています。
こんなにも長い期間日持ちするのには、以下のような理由があるからなんです!
- 保存に適した材料や水分量で作られている。
- ドライフルーツは洋酒につけられていて、殺菌作用がある。
- バターの油分は外から菌が入るのを防ぐ。
- 粉砂糖は、バターの酸化を防ぎ、保存性を高める。
なるほど。
それぞれの材料は、役割があって使われているんですね。
お家で作る本格シュトーレンレシピ
シュトーレンは、手作りすることもできます。
基本的な作り方をご紹介しましょう。
【ドライフルーツの洋酒漬け】⇒できるなら前日に準備!
レーズン50g・クランベリー30g・イチジク30g
洋酒(ラム酒・赤ワインなど)
【生地】
卵25g・強力粉120g・ドライフルーツの洋酒漬け120gクルミ50g
【トッピング】
無縁バター50g・粉砂糖50g
- 大きいものは、あらくきざむ
- オイルコーティングされているドライフルーツは熱湯をかける
- びんにドライフルーツを入れ、洋酒をたっぷりと注ぐ
- 牛乳に熱湯を加えて容器に入れる
- ドライイースト・塩を入れてよく混ぜ合わせる(2分)
- 生地を容器の中心によせ、ふたをして2倍に発酵させる(1時間)
常温のバター➡砂糖・アーモンドパウダー➡卵➡強力粉を混ぜる
- クルミをあらくきざむ
- ②パン生地+③バター生地をよく混ぜる
- 生地にクルミとドライフルーツを加えて混ぜ込む
- 生地をまとめたら容器に戻し、1.5倍に発酵させる(20分~30分)
20㎝にのばした生地のはしを折りたたみ、焼く。
- すぐに溶かしバターを塗る
- 粉砂糖をたっぷりつけて冷ます
シュトーレンの味とクリスマスまでの楽しみ方 まとめ
シュトーレンについて、まとめます。
- シュトーレンは、ドイツ発祥の発酵パンケーキ(菓子)ある。
- 生地にバターを練り込み、ドライフルーツやナッツを混ぜ込んだ芳醇な味わいである。
- 古くは、クリスマスの贈り物としての献上品であった。
- 保存に適した材料や水分量で、日持ちするように作られている。
- クリスマスまで少しずつ味わい、味の変化を楽しむ。
- 切ったら冷蔵庫で保存をする。
シュトーレンの発展の背景には、宗教的な要素と長い歴史があります。
最近では、日本でも広く知られるようになり、あちらこちらで様々な趣向を凝らしたシュトーレンを見かけます。
一人で食べられる小さなドーナツ形のシュトーレンも見つけましたよ。
少しずつ食べ比べて、お気に入りのシュトーレンをさがしてみるのもおもしろいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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