今度のお祭り、みんなで浴衣着ていかない?
浴衣で行こうか。みんなでお祭りに行くのも久しぶりだし、いいねー。
(着たいけど、私自分の浴衣持ってないし……
お母さんに聞いてみようかな)
お祭りと聞くといくつになってもワクワクしますし、久しぶりに仲のいい友達とならなおさらですね。
しかし、浴衣でそろって行こうと言われ、困ってしまったことがありませんか?
母は「自分が昔着た浴衣があるから、それを着ていくといいよ」と言ってくれましたが、母のお下がりだとダサく感じてしまいます。
何十年も前の浴衣であるため、柄も流行遅れではないかと気になります。
浴衣は1年に数回しか着ないことが多いですが、お下がりでも古く見えないような着方があるのでしょうか。
この記事では、新品とレンタルの比較やアレンジ方法を紹介していきます。
久しぶりに会う友達と浴衣を着て、周りの目を気にすることなく、心から楽しめる時間がたくさん作れると良いですね。
アレンジを取り入れれば友達とかぶることは少なく、不器用さんでも髪型や小物で差をつけられます。
最後まで読んで実践してみてください。
浴衣のダサい柄が嫌!流行ってあるの?
まず、浴衣に流行があるのか見ていきましょう。
浴衣の「古典柄」のそれぞれの意味についてもご紹介します。
浴衣の流行はあってないようなもの
祖母や母の時代に着ていた浴衣のお下がりは古くさそうで心配という方もいますが、逆に友達とかぶらないという優越感に浸れる可能性もありますよね。
浴衣にも「今年のトレンド」というものはありますが、昔ながらの「古典柄」であれば流行で人気が変わることはありません。
むしろ、レトロ・モダン・大正ロマンなどと呼ばれ、昔を懐かしみ現代的にアレンジするという意味で好まれています。
そもそも浴衣とは、平安時代に貴族が蒸し風呂に入るときにやけどをしないように着たことが始まりです。
少し前までは夏のお祭りにつきものという感じでしたが、今では着る機会もめっきり減ってしまいました。
個性的な色や柄の浴衣は何年たってもトレンドに左右されることなく、長く好まれる傾向にあります。
黒地に赤色のストライプ柄などは大人っぽくてかっこいい女性のイメージですし、薄い地色に花柄などはかわいらしい印象となります。
浴衣の古典柄の意味
浴衣には色や柄の種類も多くあり、その中でも「古典柄」と呼ばれるものはそれぞれ次のような意味を持っています。
- 牡丹(ボタン)、芍薬(シャクヤク):「幸福」「富貴」
- 撫子(ナデシコ):「笑顔」「優美」
- 菖蒲(ショウブ):「必勝」「礼儀正しい」「魔除け」
- 椿(ツバキ):「長寿」「発展」「継続」
- 水仙(スイセン):「知的美」
- 藤(フジ):「子孫繁栄」「いつまでも美しく」
- 朝顔(アサガオ):「固い絆」「愛情」
- 菊(キク):「高貴」「高尚」「高潔」
- 桜(サクラ):「始まり」「豊かさ」
- 梅(ウメ):「忍耐力」「繁栄」「澄んだ心」
- 紫陽花(アジサイ):「和気藹々(わきあいあい)」「家族団欒」
- 蝶(チョウ):「復活」「変化」「長寿」
- トンボ:「必勝」
- 金魚(キンギョ):「幸福」「豊かさ」
- 麻の葉:「健康」「成長」
- 七宝(シチホウ):「円満」「調和」
朝顔の柄はかわいらしく、白地に薄いピンクの朝顔は優しい印象を与えます。
背の高い方の場合、大きな柄が浴衣全体に描かれていてもインパクトがあり、とても見栄えがいいですよ。
【買うorレンタル】新しい浴衣の費用比較
お下がりに抵抗がある方は、新しく購入した方がいいのか、あまり着る機会がないためレンタルがいいのか悩みますよね。
ここでは費用やメリット・デメリットについて比較していきます。
着物屋さんで購入の場合
着物屋さんで浴衣を新しく購入する場合、購入金額は約3万円~数十万円と言われています。
お店や商品によって金額に開きはありますが、高価なものなので一度購入したら長く使い続けたいですよね。
- 浴衣の質が高く、着心地が良い
- 着崩れやシワが発生しにくく、着付けた状態をきれいに保てる
- 洗濯ができない
- 一式を別々で揃える必要がある事が多い
浴衣・帯・小物……とそれぞれ揃えていくのは楽しい反面、費用も上乗せになってしまいます。
お祭りのために着物屋さんで浴衣を買うのはハードルが高いと感じられる方も多いかもしれません。
ネット通販で購入の場合
手軽なネット通販だと2,000円前後~10,000円程度で購入することができます。
- 安くてかわいい浴衣を選ぶ事ができる
- 店舗に出向く必要がないため、忙しく時間のない人に最適
- 質が悪い可能性がある
- ワンシーズンしか着れなかったり貧相にみえてしまったりすることがある
- 人とかぶりやすい
パソコンやスマートフォンで選ぶため、実物を見てみないと購入が心配な方には選びにくいですね。
実物を目にしてガッカリとなると、お祭りも楽しめません。
レンタルの場合
レンタルだと店舗にもよりますが、4,000円前後~15,000円程度で揃えることができます。
- たくさんの浴衣から選べて、自分だけのコーデができる
- 手入れをする必要がない
- レンタルのコースにもよるが、着付けやヘアセットがレンタル料金に含まれていることもある
- 肌着から下駄まで用意されていて、手ぶらでOKなところもある
- レンタル業者に出向いて着付けをするため、家から着て出掛けられない
- 匂いや小さなシミが気になることがある
- 返却時間厳守(延長料金あり)
誰かが着たことがある浴衣や下駄には小さな傷が入っている可能性があるため、神経質な方は注意が必要です。
古い浴衣でもアレンジはできる
「私、不器用だし」なんて思わず、いつもより少し明るめのリップや髪飾りをプラスする程度でも印象が変わります。
ここからは、簡単にできる帯の結び方や小物、髪型のアレンジの方法を紹介していきます。
ぜひチャレンジしてみてください。
帯の結び方でアレンジ
帯は半幅帯で文庫結びが基本、蝶々結びができればなおアレンジがききます。
半幅帯(はんはばおび)とは幅約15㎝×長さ330~360㎝の細いサイズの帯のことで、裏表両方使えるものが多い。
かわいく見せたい場合
半幅帯を使用し、文庫結びや蝶々結びでふんわりボリュームを出します。
子どもっぽくならずにかわいく見えますよ。
落ち着いた雰囲気を出したい場合
長時間座ることがあるときや、動き回るときなどには貝の口結びや角だしという結び方をします。
ボリュームが少ない分、人混みなどで帯の心配はしなくても大丈夫です。
小物でアレンジ
手にうちわや扇子を持つと暑さ対策にもなり、手ぶらで歩くより胸元の手の動きに視線がいくようになります。
風を起こすためにあおいでいることで顔回りに陰影ができ、浴衣の柄よりも顔周りに視線が集まるでしょう。
バッグを持つときは、巾着やカゴのようなお財布やリップなどが入る程度の小さめのものがおすすめです。
ハンドメイドが好きな方は、30㎝から50㎝程度の四角の布や100均のハギレ布などでも簡単にバッグが作れます。
髪型でアレンジ
髪型は、ボリュームのあるアップスタイルが涼しげでおすすめです。
ゆるく三つ編みにして顔の横から前に垂らし、髪飾りをするだけでも印象が変わります。
ショートやボブの場合は、顔周りの毛を少し残し、ハーフアップにしてねじり、指ですこしずつ髪の毛を引き出すスタイルも浴衣に合います。
または、後ろの低い位置で結び、クルリンパ!
髪の毛を指で引き出した後、毛先は結んだ髪の毛に隠し、ピンで落ちないように整えたら、髪飾りを挿してできあがりです。
古い浴衣だからこその良さもある
何度も着て洗濯を繰り返している内に、新品にはない安心感のあるよれ感が生じ、浴衣に味わいがでます。
肌に触れるちょうど良い空気感ができあがっているので、着付けをする際も、着崩れしにくく体にフィットした着付けができるでしょう。
実は、我が家の娘は浴衣ではないのですが、自身の成人式の際、筆者が40年前に成人式に着た振り袖を使用しました。
周りの友達は赤色や黒色などが多い中、鮮やかな黄緑色の振り袖を着ていき、一人としてかぶることがなく華やかに見えました。
古いのでどうかとこちらが心配していましたが、本人は大満足で大事な成人式の日を過ごせたようです。
こちらも照れくさいような、当時の記憶とともに、親子で着る事ができてとてもうれしかったことを思い出しました。
お下がり浴衣はもう恥ずかしくない!
古くさい印象を持っていたお下がり浴衣ですが、帯やバッグ、髪型で案外簡単にアレンジがききます。
友達とかぶることがないオリジナリティが出るため、参考にしていただけたのではないでしょうか。
祖母や母の着た浴衣にも歴史や思い出がたくさんあり、物を大切にすることやリサイクルをしながら新しい物に出会える喜びも知ることができました。
外に出れば流行のものをどんどん買い回ることはできますが、物があふれる世の中で、工夫次第では再利用をしたり、着なくなった物のアレンジや使い道を考えられるはずです。
ちょっとした工夫で、あなただけの1点物を身に着けて出掛けてみませんか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
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