初詣や御朱印集めなどで神社や仏閣を訪れたとき、おみくじを引くという人は多いのではないでしょうか。
その後、境内の木の枝や結びどころに結んで帰ることが、ほとんどだと思います。
おみくじって、どうして結ぶんだろう?
多くの方が当たり前にする行動ですが、このように不思議に思ったことはありませんか?
なんとなく縁起が良さそうでおみくじを結んだことはあっても、その意味まで深く考える機会はあまりないものです。
そこで、この記事では次のことについて解説しています。
【この記事で分かること】
- おみくじを結ぶ意味
- 縁起がいいと言われる順番
- おみくじを引くときに気を付けたいポイント
最後まで読むと、神社・仏閣でおみくじを引くときに迷うことはなくなります。
一緒に参拝したご家族やお友達に教えてあげると、一目置かれること間違いなしですよ!
おみくじを結ぶ意味とは?
一説によると、おみくじは古代・大和朝廷で国の政治などの重要な決めごとをするときに、神様の意思を仰ぐために行われていた、「くじ」に起源があると言われています。
それが時代が経つに従って、個人の吉凶を占うものへと変化していきました。
日本には、ずいぶん昔から「くじ」を通して神様や仏様にアドバイスを求める習慣があったことが分かりますね。
では、境内の木の枝や結びどころに結ぶのはなぜでしょうか?
おみくじを結ぶことの意味
おみくじを結ぶことは「神様や仏様との縁を強く結ぶ」ことを意味しています。
つまり、結ぶことで神仏との縁を強くし、願い事が成就するようにさらなるご加護を願っているのです。
特に木の枝に結ぶのには、みなぎる木々のエネルギーにあやかり「願い事がしっかり神仏と結ばれますように」との祈りが込められています。
巨木や樹齢の高い木に強い生命力を感じるのは、今も昔も変わらない感覚なのですね。
おみくじを持ち帰ってもいい?
大吉や内容が良いものなど、引いたおみくじを持ち帰った経験がある方もいらっしゃるでしょう。
実は、おみくじは必ずしも結ぶ必要はないのです。
そもそもおみくじとは、神様や仏様からいただくアドバイスです。
引いた結果がどうであれ、持ち帰ってお守りとして身につけ、願い事が叶うまで何度も見返して教訓とするのもよいとされています。
伊勢神宮を本庁とし、各地の神社を包括している神社本庁のホームページにも、以下のように掲載されていました。
神社境内の木の枝に結んで帰る習わしもありますが、持ち帰っても問題はなく、引いた「おみくじ」を充分に読み返し、自分自身の行動に照らし合わせてみたいものです。
出典:おみくじについて | 神社本庁 (jinjahoncho.or.jp)
おみくじを引くにあたっての3つのポイント
おみくじは参拝の楽しみのひとつでもありますよね。
神社や仏閣に行くと、「まずは、おみくじを引こう!」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ちょっと待ってください。
神仏の声を聞いて願いを叶えるためには、大切にしたいマナーがあるんです。
おみくじを引くときには、以下の3つのポイントに注意しましょう。
- 【引く前】先に参拝し、神仏に願いごとの内容を聞いていただきましょう
- 【引いた後】おみくじを結ぶときは、寺社のルールに従う
- 【願いごとが叶った場合】おみくじを引いた寺社にお礼参りに行く
おみくじは単なる占いではなく、何かしらの願いについて神仏の意思を仰ぐものです。
引く前にお参りして自分の願い事をお伝えしておくことで、よりはっきりとしたメッセージが受け取れるでしょう。
引くときにも、願いを頭に浮かべながら引いてくださいね。
また、おみくじを結ぶ場所を指定されている寺社もあります。
これは、結ぶことで木や植物が傷むことや境内の景観が損なわれるのを防いでいるのです。
おみくじを結ぶ場合は、寺社の意向に従いましょう。
願いごとが叶ったら、心願成就の指針を頂いたことに感謝の気持ちを込めて再度お参りしましょう。
持ち帰った場合は、おみくじは寺社にお返しします。
また、願いがはっきりと実現していなくても、1年を目途にお返しして再度現在のご意向を伺うと、気持ち新たに願い事に向かい合うことができますよ。
縁起がいいおみくじの順番は?
おみくじを引くとき、縁起がいい順番に迷うこともありませんか?
大吉は一番良くて、凶は一番悪いよね
でも、中吉や吉に順番を付けるとなると困ってしまうという方は多いでしょう。
そこで、ここでは以下の2点を解説します。
- 縁起がいいおみくじの順番
- 凶を引いたときの対処法
これらを知ることで、神仏からのメッセージをより深く知ることができますよ。
おみくじの順番は寺社ごとに違う
実は、おみくじの順番は寺社によって異なります。
大吉>中吉>吉>小吉>末吉>凶
こちらが多くの寺社で採用されている順番です。
しかし、「吉」が「中吉」の前に来る場合や、「平」や「大凶」という運勢がある場合もあります。
東京・赤坂にある日枝神社には、なんと12種類もの順番が存在しているそうですよ!
気になる方は、お参りした寺社の社務所などへ聞いてみると分かりやすいです。
凶を引いたときの対処法
希望を持っておみくじを引いたら凶だった!
凶や大凶など、いかにも縁起が悪そうなおみくじを引いてしまったら、がっかりしてしまいますよね。
何だか願いが叶わないと言われた気がする。
こんな風に思ってしまう人もいるでしょう。
でも安心してください。
おみくじで凶を引いたときも、その後の行い次第では吉運を掴むこともできるんです!
注意したいのは次の2点。先にまとめてご紹介しますね。
- 引き直しはしない
- 書かれている内容は心に留めておく
悪いおみくじを引いてしまうと、受け入れられず引き直しをしたくなる人もいるでしょう。
しかし、神様や仏様からのアドバイスであるおみくじを引き直すのは、あまり意味のあることではないのです。
例えば、かの有名な戦国武将である明智光秀。
史実によると彼は、本能寺の変で織田信長を倒す前に何度もおみくじを引き直して良い運勢が出てから討伐を実行したそうです。
でも、結果はご存じの通り。
信長を倒すという目的は達成できたものの、そのわずか10日後には逆に自分が打ち取られてしまいます。
また、おみくじを引いた際には、順番と同様に書かれている内容にも注目してください。
内容には引いた人の現在の立ち位置や、今後の行動に対する指針が書かれています。
常に心に留めて日常の行動を改めることで、もともと悪運であったものが吉運に転じることもあるのです。
でも、やっぱり凶を引いたら縁起が悪そうで気になるわ。
そんなときには、利き手ではない方の手でおみくじを結びましょう。
こうすることで、困難な修業をしたのと同じということになり、凶が吉に転じるとも言われています。
おみくじは神様や仏様からのメッセージ
今回は、おみくじを結ぶ意味や引き方、縁起がいい順番などについて解説しました。
最後に、この記事で紹介したポイントを簡単におさらいしましょう。
- おみくじを結ぶことには、「結ぶ」ことで神仏との縁をさらに強くし、ご加護を願う意味が込められている
- 引いたおみくじは、境内に結んでも持ち帰ってもよい
- おみくじを引くにあたって気を付けたいマナーがある
- 縁起がいい順番は寺社によって違う
- おみくじの内容を心に留め、日々行いを正すのが心願成就の近道
おみくじは神社・仏閣にお住まいの神様や仏様からのメッセージです。
順番だけを気にする、または結んだらおしまいと考えるのではなく、内容をしっかりと読み、今後の生活の指針として日々を過ごしていきましょう。
そして、願いごとが叶ったら、感謝の意味も込めて再度お参りしてみてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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